一番大きな滝(F2)の前で~この滝は左端を登った。
今日は、SHOさんと二人で、狩場山系のポン狩場川を遡って天狗岳(693㍍)に登る予定で、早朝4時に出発した。
しかし、八雲から檜山に抜けたら黒く低い雲が立ちこめ、霧雨が降っていて、狩場山系は見えず。太平洋側は晴れていたので、諦めて今金から国縫に抜けた。
そのまま帰るはもったいない。太平洋側でどこか沢登りが楽しめる川はないかと道路地図を見て物色。結果、旧南茅部町大船に住んでいたころ、地元の人から「滝が多く深い沢」と耳にしていた大船川水系でもっとも水量の多いガロー川を思いだした。道路地図で確かめたら、万畳敷を水源とする結構長い川だった。
GPSトラックログに基づくルート図
ガロー(賀呂・賀老など)という地名や川は道内あちこちにあり、「切り立った崖」というアイヌ語らしい。絶対、ブタ沢のはずはない。切り立った崖の中を流れる川に違いない…の期待で大船温泉への道を進み、下の湯温泉の手前の採石場のところからガロー川沿いの林道へ入った。大船に住んでいたころ、良く山菜採りに入った林道だ。
ところが、入って100mもしないうちに鎖のゲートがあり、鍵が掛けられていた。しかし、GPSで確かめたら、そこが一番林道に近く、入渓しやすい位置だった。しかし、ものすごい高さの砂防ダムが立ち塞がっている。しかも、非常に水量が多い。
とりあえず、その砂防ダムを左の斜面を巻いて、入渓した。
名前通り、両側が崖で、河畔などはなく、いきなり大きな岩がゴロゴロして小滝が連続する凄い勢い流れだった。
とにかく水量は半端でない。
こんなむき出しの荒々しい岩盤の上の流れを登っていく。
まもなく、第2砂防ダムと第3砂防ダムが現れる。
両側が崖で、高巻くことが不可能と思ったら、鉄の梯子階段のようなものが設置されていた。
2つの砂防ダムの上も、相変わらず荒々しい流れだった。股下まで濡れることは度々だが、涼しくて気持ちが良い。
まさに「ガロー」状態の中の変化に富んだ遡行が続き、気が休まる暇がない。
やがて、深い滝つぼを持ったF1が現れた。ここは、右から簡単に巻くことができた。
ここまでで、1時間10分ほど。
その先は、一転して、谷地形が広くなり、穏やかなきれいな渓相に変わった。
ようやくのんびりと歩けるようになった。
大千軒岳の知内川コースでたくさん目にするサワグルミの木が、ここにも多かった。
F1から1時間20分ほどは、緊張感のないきれいな流れを歩いていると、林道の橋が現れた。
このときは、この先、行けることころまで行って、この橋まで戻って、林道を歩いて帰るつもりだった。
ところが、その先から、渓相がガラッと変わり、今度は岩盤の上を流れるきれいなナメがずっと続いていた。
しばらく、スタスタと気持ちよくナメ歩きが続いた。しかし、滝の出現の期待も高まった。
案の定、橋から20分ほどで、大きなF2が現れた。多分最大の滝だろうと、この前で記念撮影。(冒頭の写真)
ここは、左から滝つぼをへつって左端を登った。
あと3mほどのところで、先に突破したSHOさんが「無理しないで、ロープを出すから」とのこと。それに甘えた。
帰りは、ここは懸垂下降でなければ下りられないと覚悟した。
しかし、その後、地図をみたら、さらに先に林道に突き上げている顕著な小沢が見つかった。
それを利用することにして、先へ進んだ。しかも、その先は、立て続けに滝が現れた。
F3・・・ここは左から滝つぼをへつって突破。
F4・・・ここも左から滝つぼをへつって突破。その先にも小滝が見えた。
F5・・・ここは、右の笹やぶに掴まりながら高巻いた。
その先も、快適で楽しいナメが続いた。
その先で、林道へ抜けることができそうな小沢の地点に到着。
橋の下からここまでで、1時間10分。結局入渓して3時間40分だった。
その先は、屈曲する地形や非常に狭いところもあり、多くの変化が期待できる感じだ。
しかし、源頭まで詰めるとすれば、さらに3時間は掛りそうだし、同じところを下らなければならない。
ここまでで、げっぷが出るほど、いろいろな変化や沢登りの醍醐味を満喫し、大満足だった。
その先に見える滝を眺めて、戻ることにした。それにしても、ここまで来ても水量の多さに驚く。
10分ほど休んで、まっすぐ林道へ突き上げている小沢を登った。
同じことを考える釣り人なのか沢登りの人がいたようで、ピンクテープがぶら下がっていた。
10分ほどで、廃道化している林道へ出た。
人も車も通らない廃道化した林道わきに、クマの寝床と思われるところも。
8:00入渓、登り4時間、下り(林道)1時間20分、13:20ゴール。この後、大船温泉に寄ったのは言うまでもない。
もう少し詳しい記録と写真は、下記でどうぞ!
http://sakag.web.fc2.com (アップ完了)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます