天気が良さそうなので、「ほっかいどう山楽紀行」の「長万部岳」用の5合目鉱山跡からの写真撮影を目的に出掛けた。この山は、道内でも珍しく、長万部山岳会の手による冬山用の標識が設置されている貴重な山である。
国道5号線から二股らじゅうむ温泉への道を進む。期待通りの好天の下に長万部岳が見える
二股らじゅうむ温泉への入口のさらに奥の旧大峯温泉の廃墟前が除雪終点である。8:50、山スキーでスタート。古いスノーモービルのトレースはあったが、ラッセルは30cm前後で、トレース外のラッセルも同じだった。単独ラッセルはやはりつらいものがある
昔うすゆき荘があった旧登山口までの約3kmの林道は、スノーモービルのトレースを辿る。林道をショートカットしてトドマツ林の中を抜けているところもある。
10:20、1時間半を要して旧登山口に到着。ラッセルのほとんどない昨年の4月よりは15分ほど遅かった。
ここからは、右に、夏道となっている大きくジグを切って続く昔の鉱山の道路があるが、冬ルートはそのまま尾根に乗る。冬山用の標識を頼りに登って行く。スノーモービルのトレースもないので、ラッセルがさらにきつくなる。
冬山の標識を頼りに鉱山川の左岸尾根を登っていく。ここまで来ると、今日の目的地である5合目鉱山跡は近い
11:05、2時間15分を要して、5合目鉱山跡へ到着。頂上を狙うには、4月であと1時間半掛っているので、今日のラッセルでは、さらに2時間以上は確実である。体力的にも限界である。当初の予定通り、ここで戻ることにした。
旧登山口までは滑りを楽しめるはずったが、気温が上がり、陽光で雪が溶けて、すっかり重くなっていた。ターンを楽しむことなく、安全第一に降りてきただけ。
林道の下りは、やけに滑りが悪く疲れた。下りで疲れるなんて珍しい。ゴールして滑走面を見たら、滑走面とエッジに氷が付いていた・・・道理で!
今日のGPSトラックログ
8:50スタート、登り、時間15分、下り55分、12:30ゴール。
長万部温泉の丸金旅館で温泉に入る。長万部図書館に寄って、長万部町史で二股鉱山のことを調べたが、以前ネットで把握していたことより詳しいことは分からなった。
二股鉱山は、 昭和12年(1937)から採掘され、瞬く間に、50戸の鉱山住宅や尋常小学校をも併設する規模に成長し、 鉛、亜鉛を採掘した。しかし昭和18年には休山。昭和25年に選鉱を再開したが、 昭和40年ごろには休山した短命の鉱山だったようだ。なお、この林道途中から右へ進む道があり、その先には地図にも「廃坑」の記載がある。