日常散策

日々の記録とその他のこと

キヤノネット(初代)

2007年02月26日 | 写真機
 
 「この写真、キヤノネットで写ってん。」
 「ふーん。」
 「昭和36年製で、当時の値段が二万円を切ったちゅうんで、他の会社の反発を食うたぐらいのカメラなんや。」
 「へえ。で、今いくらなん?」
 「よく聞いてくれました。これはですね。Canonetの文字が消えかかってて、レンズとファインダーにわずかにカビがありまして、シャッター羽根が少し粘っていて、シャッターが切れたり、切れなかったりして、低速シャッターが遅い。」
 「げっ。」
 「おまけに絞りが、F16くらいで一定で、モルトは傷んでいるけど、セレンは作動してるちゅうのをオクで買うたんや。」
 「そんなん、どうすんの。」


 「これをですね。レンズを開けてシャッターと絞りをジッポライターのオイルで洗います。」
 「で。」
 「で、どんどん洗って、モルトを張り替えて、キヤノネットの文字には墨入れします。」
 「ふんふん。」
 「で、やっとこ撮れるようになるんや。ま、オクで買うたんで、安かったけど。」
 「今のやつ、買うた方が良いんちゃうのん。」
 「・・・・・。」

 Canonet SE45mm F1.9