蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

首(映画)

2023年12月11日 | 映画の感想
首(映画)

荒木村重が謀反を起こし有岡城に立てこもるあたりから始まり、山崎合戦のあたりまでを描く。信長が、自分の息子は頼りない、自分の後を襲う者は部将の中から選ぶ、と言い出し、秀吉や光秀が色めき立つ、というヤク◯映画のような設定が主軸になっている。

あらゆるレビュウで述べられているように尾張弁?全開で、本当に狂っているとしか思えないような異色の信長の迫力がすごすぎて、他の役者やストーリーがかすんでしまう。それを演じているのが加瀬亮という、イメージとしては真面目て寡黙なイメージがある役者さんであるというのも、意外感をかきたてている。このキャスティングと役柄設定が監督によるものなのだとしたら、それだけでこの映画は成立してしまいそうだ。

私はほぼ尾張弁?ネイティブなので、信長のセリフは理解できたが、そうでないと、一部何をいっているかわからないのでは?と思うほど。しかし、信長以外の人はほぼ標準語?。
信長のアブノーマルさを際立たせるためなのか、あるいは方言まるだしでしゃべっていいのはタイショウである信長だけ、という設定なのだろうか?
しかし、いちおう格としては信長とならぶ家康(小林薫)だけは思いっきり三河弁にしてもらいたかったかな。(隣同士でも尾張弁と三河弁はけっこう差がある)

監督は、編集するとき、自分自身とか曽呂利新左衛門役の演技をみて「まずいな、これは」とか思ったりしないのだろうか?それとも秀吉登場シーンはすべてコントなんだ、ということなのだろうか?
戦国に生きた武士の美意識の典型と言われる清水宗治(荒川良々)の切腹シーンも笑っていいシーンなのか迷ってしまった。しかし、キャスティングからしてもギャグシーンなんだろうなあ??

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