さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

川柳に寄せて・いまの思い

2015-12-21 | 川柳に寄せて

句をつくりはじめてから10年ほどになるが、
定期的な句会への参加もなく、
ほとんど人前に出たこともなく…
ただ自分のペースでほそぼそとつくり、投句を続けているのが
愛知県の豊橋番傘川柳会。

その記念大会にただ一度だけ参加したのが、
2010年5月の、豊橋番傘川柳会35周年記念大会。
旅慣れぬわたしが、はじめて愛知県までのひとり旅をした。
豊橋番傘へのご縁を下さった岡部英夫さんとは、
これが最初で最後の顔合わせとなった。
ずっとお世話になっている鈴木順子さんとも、その時に一度お目にかかったきり。
毎年どんな川柳大会があるのかも知らず、勉強不足のまま今に至っている。
全国的に有名である先生がたのことも、
はずかしながらほとんど知らないでいた。

川柳を専門にした唯一の総合雑誌である
川柳マガジンの文学賞準賞などという、
わたしには身に過ぎる賞をいただいたことで、
編集部から受賞のコメントをもとめられ、
誌上表彰として顔写真つきで掲載されたりしたものだから、
それが多くの川柳愛好者の方々の目にふれることになった。
ふれることになってしまった、という思いに近い。

つたないものでも、自分のつくった句は
そのときどきの思いがこもっている、いとおしいもの。
その句がひとの目にふれ、こころにふれてくれたらなおうれしいが、
つくった自分を知られるのははずかしい、
おおぜいの人のなかに出るのも気おくれがする、
という思いが、ずっとある。

作品は多くの人が読んでくれるほうがうれしいし、
いくらひとり歩きしてくれてもかまわないのだが、
作者である自分はかくれていたい、というのが
わたしだったから。

でも、どんな仕事も、どんな世界も、ひととのかかわり、つながり、
支えあいがあってこそだものなあと、あらためて感じている。
2月にある、一新豊橋番傘10年の集いに、えいやっと勇気をだして、
おじゃましてみようかな…と考えるようになった。

場所にも人にも慣れないわたしは落ちつきなく、
うろうろ、おろおろしているかも知れない。
句会のマナーも進行のしかたも、よく知らないままで不安は尽きないが、
誰でもみんなはじめてはあるのだからと言いきかせて、
学ばせていただくつもりでおじゃましよう。


ちっともうまくならない、
いまだにあがり症がなおらない とか言いつつも
歌いつづけている歌とおなじ向き合いかたで、
自分なりにめざす道を、
これからもゆっくりと1歩ずつ。

誰もがわかる言葉で、奥ゆきのある句、味わいのある句をつくりたい
という、めざしたい句への思いは、
つくりはじめた頃からまったく変わらない。

生きることとおなじ歩みで、これからも
仕事をし、句をつくり、歌をうたっていきたい。




コメント (2)
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