今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

ソロ 山野井泰史

2011年09月29日 | 「本」のひきだし
                
                 たなぞうより


人は何故山に登るのか?
そんなこと決まってるじゃない・・・・が、この山野井泰史に関しては当てはまらない。

私も彼に問いかけたい。
どうしてそんな苦しいつらい思いをしてまで、垂直の壁に向かうのか、と。
ましてや戦う相手は、壁だけではなく孤独との戦いも壮絶である。
壁にとりついているときはもちろん、天候の回復をひたすら待っているベースキャンプでもひとり、登頂を果たし頂上で喜び合うパートナーも、キャンプに戻っても祝福してくれる人もいない。
何をそこまで彼を駆り立てるのだろう。 

ルポルタージュとも言える本書は、とにかくリアルすぎて、忠実すぎて、良いことも悪いことも一切の装飾のない言葉で、語られるので読んでいてとても疲れた。
山野井泰史。やはり「天国に一番近い男」である。

ソロ 単独登攀者 山野井泰史 / 丸山 直樹 著
★★★☆☆
コメント (2)
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