
ブクログより
先ごろ亡くなられたみちおさん。
何回かに分けて行われたインタビューをまとめたもの。
題名を見ていると、世間に向けての激しい気持ちをぶつけるかのような内容を思いますが、ちょっと違うんですね。何事も主張されていません。
目に見える物、身の回りの物すべてに分け隔てなく目を向けて、言葉にせずにはいられない、そういう感じです。
全詩集に戦争肯定的な詩を加えたことについて(もっとも関心があったこと)「誰かに指摘されて気づいた・・・」って、拍子抜けしました。何にも気負っておられない自然体のまどさんらしいというか。
インタビューを受けながらも、無学で、ほかに何もできないから、などと本当にすまなさそうにおっしゃっていたとか、そういうお人柄から生まれた作品だから、いつまでも多くの人たちに愛されるのでしょうね。
いわずにおれない / まど・みちお
★★★★☆