ブクログより
昔黒部の山奥には山賊がいた、らしい。
話は終戦から30年代のころ。
終戦直後、廃屋同然だった三俣山荘を再建しようとする伊藤氏、が小屋には山賊が住み着いているらしい・・・
しかし手をこまねいていても埒があかない、怖々小屋に行ってみることにする。
山賊とは世間がイメージで作り出した人たちのことで、山で猟をしたり魚を捕ったりしながら暮らす人々のことだった。
小屋の再建に力を貸して貰ったり、猟の仕方を教わったりしているうちにいつしか仲間意識のようなものが芽生え、小屋での共同生活が始まる。
なにしろ彼らは山を知り尽くしているのである、力強い仲間だ。
そんな暮らしの中での怪談めいた話や、河童やかわうそなど実在が明らかではないものたちの話や、遭難にまつわる不思議な話など、小屋番ならではの興味深い話は尽きない。
日本の山の中でももっとも奥深い黒部の源流、高天原や雲ノ平を思う存分歩き、夜は三俣山荘でこの本を再読する、目下の私の目標になった。
なんと夢は早々に叶い、ちょうど去年の今頃雲ノ平~鷲羽~黒部五郎へと出かけたのでした。
三俣山荘へは立ち寄っただけでしたが、1泊目の雲ノ平山荘は伊藤正一さんのご子息が経営されていて、夜はスライドや、展示写真など
どっぷり当時をしのばせていただきました。
あ~去年の今頃は、思いもよらぬ別天地にいたんだ・・・ 想像以上に暑かった。
黒部の山賊 / 伊藤正一
★★★★★
どくだみの花で作った虫刺されの薬、こんなもんでいいかな。
ロールタイプの瓶に入れてみました。