ブクログより
「抱かれる女から抱く女に」とウーマンリブ運動が起こり、連合赤軍事件が起き、不穏な時代70年代。
20歳の女子大生直子は、社会に傷つき反発しながらも、ウーマンリブにも学生運動にも違和感を抱き、自分の居場所を求めて常に焦燥感を募らせている。
そのうち兄が学生運動の犠牲になり、直子は新しい恋を見つけて新しい一歩を踏み出し始めた。
なんだ、新しい恋を見つけたと言っても結局、男に振り回されているじゃない。とこの終わり方にはちょっと不満ではあるが、久しぶりに現実味のある目新しいジャンルの話が新鮮だった。
桐野さんの青春時代が多少なりとも反映されているのだろうか。
抱く女 / 桐野夏生
★★★★☆
きつねのおやこ