
ブクログより
今どうしてか田中角栄ブーム?
つい先日もロッキード事件から何十年ということで、取りざたされていたし、特に本書が売れている。
政治家時代の田中さんはよく知らない、なのでちょっと興味がある。
それも田中嫌いであった石原慎太郎による田中角栄である。
生い立ちから少年時代、そして政治家になるまでの足取りが一人称で書かれている。
政治家になって、何かをどうかしたいという激しい野望があったわけでもなく、ただ流れに乗っていつの間にか政治家になっていたというちょっと拍子抜けする部分もあるが、やはり根底には信念があり、人を惹きつけるものがあったのだろう。
人生を狂わされたロッキード事件については、本人の弁からしかうかがい知れないが、実際のところはどうだったのだろう。
最後の最後に無念であったことだろう。
今の政治家と違うところの一つはアメリカに対する姿勢だと感じた。これが事件に関係したのかどうかは定かではないが。
でも偉大な政治家であったことは間違いのない事実だろう。
天才 / 石原慎太郎
☆☆☆