ブクログより
最後の将軍・徳川慶喜に輿入れしてきた美賀子は京都の公家の出、
自ら「わしはおなごから好かれるのじゃ」と公言してはばからない慶喜と睦まじく過ごそうと努力するが初めての子供を亡くしてからは、床に臥せるようになり慶喜の目もほかに向くようになる。
途中、浅草の火消しの一家の話になるのは何故か?と思いきや、その娘を慶喜が見染めてしまうからだった。
側室が病気で亡くなって、その体を描き抱いてふと眼を上げた瞬間に目に入ったその娘を見染めたというのだから恐れ入るのである。
さてさて、謎多き最後の将軍、下巻では如何に?
ああ慶喜という人は本当にあきれたお方です。
ますます評判を落とすでしょうね。
まあいつの時代でも、男性というものは・・・
この時代、殿様や将軍である夫が亡くなれば正室は断髪して尼さんになるというのに。
徳川幕府最後の将軍ということで、いろんな面で大変な苦労があったのだろうなというのが今までのイメージであったのに、
これが史実に基づいているのなら、何ということでしょう・・・
ただ運命の時代に居合わせたというだけで、ご本人は奔放に気ままに人生を全うされたのであります。
正妻 慶喜と美賀子 上・下
林真理子
≪本日の暦≫
山茶始開(つばきはじめてひらく) 七十二候
立冬もすぎ、初雪の便りも聞こえ季節は駆け足で過ぎて行きます。
・・・・・・また年末が来る・・・・