院長のひとりごと

私、竹村院長が食べ物から健康まで基本的にノンジャンルでかきつづります。

「わっち、泣いたでやんすよ。」

2008年05月11日 09時51分41秒 | ノンジャンル
蒼井優主演の「おせん」を二話分観てみました。

日曜の朝から泣いてしまいました。


おせんは老舗の料理屋「壱升庵」の女将。

酒好きで一見頼りなさ気の女将と本物の料理を求める志は持ちつつも軽薄で

自信過剰な今時の若者、江崎ヨシオとのお話です。


合理化がすごい勢いで進む現代社会の食事情と便利さを一切排除した料理屋の仕事。

人間らしさとか幸せとか、便利さだけを過剰なまでに追求した結果、

おいてきぼりになっている大切な何かがあるのでは?

というメッセージは院長には痛いほど届く。


物が溢れてるのに心が常に空虚なのは人との繋がりを感じられないから。

食を通じて、まずは一番身近な人との繋がりを見直したい・・・

そんなくだりに思わず涙してしまいました。

作品の筋はとても好きです。

ただドラマとして見たときアラが目立たないかと言うとそうでもない。


まずは内博貴演じる江崎ヨシオ 、こいつはちょっと邪魔。

自信過剰だったり理屈っぽいのは若者の特色だけど、

そこに人としての厚みや芯がないと魅力にはならない。

こいつは二話で二回壱升庵を飛び出して二回戻ってきます。

こういう薄っぺらで欝陶しいキャラはいらない。

程よいストレスの度合いを越えるのでいりません。


あと、何よりお店に出る時のおせんの髪形。

あれじゃあ遊女です。

自分のことをわっちと言うのも花魁言葉。

まぁ原作がそうなんだろうけど、普段、酒を飲んでいる時はあの妖艶な姿だが、

店に出るとピシっと襟を正し、髪を引っ詰めたザ・女将として登場し、

そのギャップで魅せるという方が院長は好き。


原作は読んでいないけど、見る側は無理して奇をてらったものに関しては

違和感や嫌悪感をいだくものです。