厚生労働省所管の労働政策研究・研修機構が発表した、「第5回勤労生活に関する調査」で、日本社会のあり方についての国民の意識についての興味深い結果が示されました。
07年9-10月に実施された同調査によると、
「日本がめざすべき社会のあり方」について、
「貧富の差が無い平等社会」 が43.2%(前回比+12.6%)
「意欲や能力に応じ自由に競争できる社会」が31.1%( 〃 -11.2%)
99年の調査開始以来、初めて逆転したということです。 (日刊赤旗3月25,26日付から)
臨調行革が始まったのが1980年
「新時代の日本的経営のあり方」が発表されたのが1995年
橋本六大改革が97年
そして、01年発足の小泉内閣による世紀末的な「構造改革」路線
20年以上の間、日本はそれまでの、助け合いと平等を重んずる国から、アメリカ型の競争と格差の社会への道を進んできました。
この間に、「フーテンの寅さん」が渥美次郎氏の死去によって終わっている(95年、第48作「寅次郎紅の花」)ことも何か暗示的でした。
その流れが今、変わりつつあるということをこの調査は示したように感じました。