さきたま自然日記(別館)

埼玉中心になんでもありの写真日記です。
花鳥風月、自然を中心に撮ってます。

紛らわしいルリビタキ雄Jr.

2021年01月25日 | 野鳥
公園を一回りして、元来た道を戻る途中、葦原の一角に1羽の鳥が・・・・・
よく見ると、またまたルリビタキです。今度は、雄の若鳥(?)。光の具合で、背中部分にも少し青部分が出てきてます。


さて、前回、ルリビタキの雄が完全に成鳥の青い色に変わるには2年かかり、その間は、雌に似てることを書きました。
しかし、よく見て見ると、雄の2年未満の若鳥は雌の成鳥に比べて翼が青みがかり、体側面や尾羽の色味が強いことが分かります。
このように、性成熟に対して羽色の発現が遅れる現象を「遅延羽色成熟」というそうですが、他の鳥では、あまり見られないそうです。
同じ青い鳥のオオルリやコルリの雄の幼鳥は、羽の部分にしっかり色がついて、雌との区別がつきます。
オオルリなどの幼羽が見れるのは秋の渡りの時だけで、翌年の春~初夏に渡って来る時は、立派な青色に変身してます。

ルリビタキの面白いのは、この地味な色のまま翌年には繁殖が可能なんです。見た目は、雌同士がカップルになってるように見えますね。
当然、雌は、地味な雄でも、はっきり婚活相手だと認識してるんでしょうね。

何かいいことでもあるのでしょうか??
「YMAKEI Online」の「山好きのための登山情報サイト」の中に、ある鳥類研究家の方が丹念に調査された内容が載っていましたので、文章を引用して紹介します。

ルリビタキも、繁殖時期になると、縄張りをもつことになりますが、青い雄同士が争う時は、直接闘争になるのに、
青い雄と雌に似たオリーブ色の若い雄が争う時は、追いかけ合いだけで終わるそうなんです。
すなわち、「ルリビタキの1才の雄は、年上の雄に対してあらかじめ自分が弱い立場にあることを、羽色で発信することによって、
相手の怒りを和らげて強い攻撃を抑制し、無用な闘争を回避し、闘争による怪我などのリスクを減らそうとしているのだと思われる。」ということだそうです。
初めて知りました。ビックリですね。


お座り??


しばらくすると、どんどん近づいてきて、レンズの最短撮影距離内に・・・・こちらが後ずさりするほどです。


陽の当たる場所に出出てくると、少し色味が違います。


このルリビタキ、一時は足元までやってきたのですが、人が来たので、そのまま藪の中へ・・・・・・


次の写真は、在庫からルリビタキの雌の写真を載せてみました。上の雄の若鳥と比較してみてください。
尾羽と背中部分が違うことが分かると思います。この雌と1年目の雄がカップルでいる所を想像してみてくださいね。


今回は、偶然にも、綺麗な青いルリビタキと、雄の若鳥を同時に見ることができましたが、両タイプ同時は久しぶりでした。

もし間違ってる部分がありましたら、ご指摘くださいね。


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