さきたま自然日記(別館)

埼玉中心になんでもありの写真日記です。
花鳥風月、自然を中心に撮ってます。

ハナイカダとエゴノキの実

2021年08月28日 | 
自然観察散策第2弾です。
北本自然観察公園では、季節ごと、いろんな生き物が観察できますが、ポイントごとに説明の札が立っているので有り難いです。
遊歩道の中ほどには、こんなものが・・・・ハナイカダの実です。私にとって、初めてのご対面です。


ハナイカダ(花筏)はモチノキ目に属する落葉低木で、別名、ヨメノナミダ(嫁の涙)とも呼ばれています。
以前は、ハナイカダ属、サンシュユ属、アオキ属、ミズキ属などはミズキ科に含まれていましたが、DNA分析などにより、
ハナイカダ科ハナイカダ属として、モチノキ科といっしょにモチノキ目に分類されるようになったそうです。
北海道南部以南の森林に自生し、葉の上に花が咲くユニークな植物です。
花には雌雄があって、 雌花が咲いた後にはこのような実ができ、黒く熟します。
名前の「ハナイカダ」は、花や実の様子を筏(イカダ)に乗った船頭に見立てたもの。また、花や果実の様子を子供のママゴトに見立てたり、
枝から離れてできる花や果実を継子(ままこ)に擬えて、ママッコ、ママコナ、ママコノキと、呼ばれるところもあるとか!
(以上、ウィキペディアなど参照)


次に見つけたのは、ヤマガラが大好きなエゴノキの実です。


下の写真、よく見て下さい!!  実の表面に小さな穴が開いてます。
実の中に虫が卵を産んだ後なんです。穴の位置は様々で、実の真ん中やお尻の部分など様々です。どんな虫が卵を産んだのでしょか??


エゴノキはエゴノキ科の落葉小高木で、日本全国の雑木林に多く見られますが、漢字名を探しても見つからないんです。
ご存じの方がおられたら教えてくださいね。
実の皮には、エゴサポニンという有毒物質を含んでいて、実を口に入れると喉や舌を刺激して「えぐい」ことからこの名前が付いたそうです。
花期は5月頃で、枝の先端に房状に白い花を下向きに咲くそうですが、私は、まだ見たことがないかも・・・??
ヒゲナガゾウムシ科の甲虫・エゴヒゲナガゾウムシ(ウシヅラカミキリ)が果実に穴を開けて産卵するそうですから、上の写真の穴も・・・


枝に垂れ下がった実を、動物の乳房に例えて「乳成り」、それがチシャに転訛し、別名「チシャノキ」とも呼ばれてるそうです。
皮に含まれるエゴサポニンは、水に溶けると石鹸のように泡立つ性質があることから、古くは実を石鹸代わりに利用していたそうで、
万葉集にも「ちさ」の名で登場しているところからも、昔から人と深く関わり合いがある木だったんでしょうね。

ちなみに、ヤマガラは両足で実をはさみつけ、くちばしでつついて有毒な果皮を割り、中の種子だけを取り出します。
その実を幹の割れ目や朽木、地面などに埋め込んで貯える習性があり、冬のエサになるのですが、地中などに取り残された実からは新しい命が芽生えます。
面白いのは、ヤマガラによって果皮が除去されたエゴノキの種子の方が、果皮がついたままよりも発芽率が高いそうですから、上手くできてますね。

……続く!


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