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マリメッコ展

2017年01月20日 | アート

渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催されている、「マリメッコ展 デザイン、ファブリック、ライフスタイル」(~2月12日まで)を見に行きました。フィンランドのデザインブランド、マリメッコの60年の歴史をたどる企画展で、ヘルシンキのデザイン・ミュージアムの所蔵作品から、ファブリックやヴィンテージドレスなど、200点以上が展示されています。

1951年、アルミ・ラティアによってヘルシンキで創業されたマリメッコ(marimekko)。ラティアのもとに才能あるデザイナーが集まり、フィンランドの自然や伝統的なモチーフを取り入れた大胆でカラフル、幾何学的なデザインが人気をよび、1960年代には世界的なブランドへと成長しました。ちなみにマリメッコとはフィンランド語で「マリーのドレス」という意味だそうです。

かわいい語感の響きもあって、マリメッコには子どもの頃からなんとなく親しみを持っていましたが、私が印象的に覚えているのは1988年に出版された五木寛之さんの「雨の日には車をみがいて」という短編集。たしか冒頭の表題小説に、女優志望の若い女性とテレビ局のプロデューサーがマリメッコの話で意気投合する、というくだりがあったと記憶しています。

物語の舞台がたしか70年代くらい?だったと思いますが、60年代にジャクリーン・ケネディ夫人が愛用していると話題をよんで、人気に火がついたといいますから、当時を語るエピソードとして合点がいきました。カラフルで大胆なデザインはミニマルアートのようでもあり、見てて元気になる楽しい企画展でした。

  

(左)マリメッコのトレードマークにもなっている「ウニッコ」(ケシの花)は、ラティアの友人マイヤ・イソラによるデザイン。 (右)「シィールトラプータルハ」(市民菜園)は色彩を抑え、モダンな中にもレトロな味わいが感じられます。

  

(左)ジャクリーン・ケネディが、避暑地のケープコッドで購入したサマードレス。ファブリックは、ナスティ(小さな無頭釘)という細かいドットのデザインです。(右)プケッティ(ブーケ)というファブリックを使ったドレス。マリメッコのドレスは、どれもウェストをしめつけない、ゆったりとしたシルエットです。

マリメッコでは、脇坂克二さん、石本藤雄さんという2人の日本人デザイナーも活躍しました。子どもたちに人気のブ・ブーという車の図案も、脇坂さんのデザインだということを今回初めて知りました。

ポップなデザインは、カジュアルなテーブルウェアにもぴったり。食事が楽しくなりますね。

昨年公開された、「ファブリックの女王」(Armi elaa! / Armi Alive!)は、マリメッコの創業者アルミ・ラティアの波乱万丈の人生を描いたドキュメンタリー。劇場では見逃してしまいましたが、2月にDVDレンタルがはじまったら見てみようと思います。

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