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最高の人生のつくり方

2019年12月24日 | 映画

毎年クリスマスの食事とデザートの間に楽しむ映画上映会。今年はアマゾンプライムビデオで、ロブ・ライナー監督のこの作品を見ました。

最高の人生のつくり方 (And So It Goes)

どこかで聞いたタイトルだと思ったら、ロブ・ライナー監督作品にやたらと ”最高の人生の” という邦題がつけられているのですね。

最高の人生の見つけ方 The Bucket List 2007
最高の人生のはじめ方 The magic of Belle Isle 2012
最高の人生のつくり方 And So It Goes 2014

ごていねいに文字数までそろえていますが、シリーズものじゃないのに監督に失礼ですよね。本作は日本では劇場公開されなかったようですが、とてもよかった! 自分探しで迷走気味?の私の心に響くセリフや、共感できる場面がたくさんありました。クリスマスにぴったりのハートウォーミングな作品でした。

オーレン(マイケル・ダグラス)は、年を重ねて偏屈になった敏腕不動産ディーラー。亡き妻との思い出の家を売りに出していて、今は自分が所有する4世帯の集合住宅で暮らしています。隣の部屋に住むリア(ダイアン・キートン)は地元のレストランで歌う歌手ですが、ステージに上がるたびに亡き夫のことを思い出して泣き出してしまいます。

ある時、音信不通だったオーレンの息子が上司の不始末から刑務所に入ることになり、その間9歳の娘サラを預かって欲しいとオーレンのところに連れてきます。途方に暮れるオーレンを見かねたリアが、サラの世話を手伝うようになり...。

ストーリー展開はなんとなく読めますが、ベテラン俳優2人の演技がナチュラルで、最後まで安心して楽しめました。マイケル・ダグラス演じるオーレンはわがままな頑固じじいといった役どころですが、おしゃれで洗練されていてほんとうにかっこいい。ダイアン・キートンもお茶目でかわいらしくて、とってもチャーミングでした。

そして舞台となるコネチカットの住宅街と水辺の風景のなんて美しいこと! 私はニューイングランド地方が大好きなので、冒頭からハートを射抜かれました。オーレンがセカンドハウスをバーモントに持っているという設定もしびれます。

レトロな音楽も映画の雰囲気に合ってよかったです。オープニングと、サラが作ったショートフィルムに流れるのはジュディ・コリンズの青春の光と影(Both Sides, Now)。夫との思い出ではなく、自分自身について語り始めたリアがステージで歌ったのは The Shadow of Your Smile。映画「いそしぎ」のテーマ曲ですが、映画も歌も大好きです。

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