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THE GUILTY ギルティ(2021)

2022年08月14日 | 映画

2018年のデンマーク映画「THE GUILTY ギルティ」のハリウッド・リメイクです。

THE GUILTY ギルティ (The Guilty)

ある事情により現場を離れ、緊急司令員として勤務する刑事が受けた1本の通報。電話の向こうの被害者を救うため必死で策を練る彼を、思わぬ真実が待ち受けていた。(Netflix公式ページ)

オリジナル版は公開時に劇場で見ましたが、緊急通報指令室で勤務する刑事が、音声だけで電話の向こうで起こっている緊急事態に対処するという、実験的要素に満ちた異色サスペンスでした。

【過去記事】THE GUILTY ギルティ(2018)

今回、Netflixでリメイク版を見ましたが、オリジナルの設定やストーリーをほぼそのまま生かした作りとなっていました。ネタバレ厳禁の作品ですが、オリジナル版を見てから3年半経っていて、ほどよく忘れていたので新鮮に楽しめました。^^

個人的には、リメイク版の方がおもしろかったです。オリジナル版は、アイデアが斬新で当時すごい!と感服したのですが、主人公の顔のアップが延々続く会話劇で、途中で少し集中力が切れてしまったのも事実です。

リメイク版も同じ進行ではあるのですが、音楽や映像をうまく使って飽きさせない工夫があったように思います。カルフォルニアの大規模山火事で、なかなか手の空いた警官がつかまらないという本作独自のシチュエーションも、うまく緊張感を盛り上げていました。

私自身がハリウッド映画の刺激に慣れすぎてしまっているのかもしれませんが...。あと、会話が命の作品なので、英語版の方が疲れない、というのはあるかもしれません。

終盤に向けての大どんでん返しは、ストーリーを知っていてもはらはらしました。人間が陥る先入観の隙をつくような思いがけない真実。相手を救いたいという良心のために、自分の首を絞めてしまうという現実。本作、オリジナルのプロットがほんとうにみごとなのですよね。

ジェイク・ギレンホールの演技にも引き込まれました。ぎょろりとした目にすごみがあって、限られた動きと会話だけで、主人公の追い詰められた状況と安堵と絶望がみごとに伝わってきました。

個人的には、わずかなヒントから個人情報に瞬時にアクセスし、スマホの会話から現在位置を一瞬で割り出す、ロサンゼルス警察のハイテクシステムにも大いに興奮しました。^^

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