箱根ガラスの森美術館の続きです。館内には2つの美術館があります。まずは、ヴェネチアン・グラス美術館で開催中の企画展を見ました。
ヴェネチア、プラハ、パリ 三都ガラス物語 ~歴史を駆け抜けた華麗なるガラスの世界~
15分のガイドツアーに参加しましたが、これがとてもよかったです。作品にはそれぞれ詳しい説明書きがついていて、解説映像も流れていますが、ガイドの方のお話が興味深く、見どころを押さえて鑑賞することができました。
エンジェル文蓋付ゴブレット(バカラ)1870-1910年頃
天使の模様がついた愛らしいグラス。
レース・グラス・コンポート(ヴェネチア)17世紀初
ヴェネチアングラスの初期の作品です。初期の頃は、透明と白いグラスを層状に重ね、ひねることによってレース模様を作り出す技法が多く使われたそうです。
美術館のドーム型の天井には優美なシャンデリア。
天使鹿文蓋付ダブルゴブレット(ボヘミア)18世紀
ボヘミアン・グラスというと、厚手のカットグラスが思い浮かびますが、こんなに繊細なグラスもあるのですね。淡いピンクが愛らしく、私は一番気に入りました。
エンジェル装飾台座付鉢 BAMBOUS TOUS(バカラ)1890年頃
天使の装飾を施した金属と組み合わせた美しい鉢。
アイリス文花器一対(バカラ)1900年頃
アール・ヌーヴォー全盛期に開催されたパリ万博に出品された作品。
金彩竹文花器一対(バカラ)1878年頃
竹のデザインが施され、19世紀後半のヨーロッパで流行したジャポニズムの影響が見て取れる作品です。
クリスマスにあわせて、ヴェネチアン・グラスのイエスの降誕セットが展示されていました。
ヴェネチアン・グラス美術館でクラシックでゴージャスなグラスの数々を鑑賞した後は、ガラスのローズガーデンを通って、隣接する現代ガラス美術館へ。
最初に見たのは、イタリアのリヴィオ・セグーゾさんという現代グラスアーティスの作品の数々。透明ガラスを組み合わせたシンプルで洗練された作品でした。
デイリ・チフーリさんという、アメリカ出身ヴェネチアに留学したというグラスアーティストの作品の数々。海の生物を思わせるカラフルで幻想的な作品でした。
庭園にもさまざまなガラスのアートが展示されています。上は芝生の上に無造作に置かれたガラスの風船。
日が暮れると明かりが灯り、これもまた幻想的な美しさでした。
長くなりましたが、クリスマスイルミネーションに続きます。