東京都
庭園美術館にいってきました。
元は皇族の
朝香宮邸。
内装が当時のまま修復なしに保存されており、太平洋戦争時も空襲を免れました。
日本では珍しい総アールデコ様式の建築物です。
朝香宮は戦後皇籍を離脱。宮邸は西武グループの管轄になり現在は東京都が所有。
美術館として一般公開(一部非公開)されています。
この度、三年間の改修工事を終了して、リニューアルオープンしたのです。
新規オープンした新館ギャラリーで開催されたいるの展示が、こちら。
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幻想絶佳;アールデコと古典主義
アールデコというと、19世紀末に始まったアールヌーボーからの流れで、
インテリアや食器家具などのデザインに目がいきますが、
今回の展示はそれだけでなくむしろ、古典をアールデコのフィルターを通して考えさせてくれる
油絵もふんだんに見せてくれます。
おそらく、アールデコの時代のヨーロッパの雰囲気を感じることができるのではないでしょうか。
4月7日まで。
アールデコと言う美術様式はいつから始まったという明確な定義がありません。
<玄関ポーチのモザイクタイル>
ヨーロッパでの全盛期は20世紀初頭。
第一次世界大戦前後から第二次世界大戦くらいまでの約3、40年。
当時最も斬新で美しい芸術として、ざまざまな分野に展開しました。
近代のルネッサンスともいえるかもれない。
<チケット:意匠はアトランダムに発券されます。>
第一次世界大戦はこれまでの戦争とはまったく異なるものでした。
武器が量産され、兵士だけでなく戦闘機と戦車が大量に戦場に投下されます。
それは
工業化が進み職人技から大量生産へ大きく変化した時代だからこその戦争でした。
当然の事ながら、人々の価値感もかわります。
これまでの様式と伝統の殻を破ろうとする試みが
インダストリアルデザインの扉を大きく開くきっかけになりました。
<玄関ポーチのライト>
この時代はタイタニックに象徴される、大型客船による旅行ブーム。
アールデコ様式は建築以外にもこうした
大型客船のインテリアデザインにも活かされています。
とまあ、
難しい話はおいといて、
アールデコってどんな感じ?ときかれたら
こんな感じ、と答えておきませう。
<美術館ショップで販売中のクッキー>