横浜焼売(シウマイ)物語2025

ハマっ子のソウルフードは崎陽軒のシウマイ。漫画書き柴犬溺愛落語らぶ晴れ時々ランニング、更新随時

恐ろしい話

2016-07-30 | 日常茶話
と言っても、なんちゃらの幽霊が…という話ではありません。

いや、ある意味それより怖いかもしれない話。


実家の梅の木の枝を近所の住人Sが勝手に切ってしまった、のです。

なんだそんなこと、と思った方。まさかいないとは思いますが、これって器物損壊という立派な犯罪です。

実家の梅の木というのは祖父が植えたしだれ梅で、樹齢はおそらく90年近い老木です。

梅代さんと名付けて母と妹が大切に守ってきました。

梅代さんの開花を毎年楽しみにしてくださっている方も多く、

満開の時にはわざわざ写真を撮りに来る人もいます。

枝は当然垂れ下がっていて、ちょうど塀を隠すように通路にはみ出していますが

毎年、時期を見て植木屋さんに剪定をしてもらっています。

通路、と書きましたが、昔の区割りの住宅街の私道です。

この奥にも第三者の住居や土地があるため、『通行権』が設定されていて

該当の住人はここを自由に通行することができます。

ですから日常生活には支障なく、

他人の土地を通らせてもらっている、という実感はないかもしれません。

(以前、某役所の無知な担当者が、地図だけを見て、こちらに何の問い合わせも断りもなく、書類上で勝手に市道に変更してしまい、騒ぎになったことがありましたがそれはまた別の話。)

枝が通路に、と書きましたが、人が歩くには十分な広さがあり(普通乗用車が入ることもできます)枝が邪魔で通れないなんてこともありません。


ある朝のこと、

妹がワンコの散歩に出ると、家の角にあるゴミの集荷場に伐採された木の枝が束になって置かれていたそうです。

何だか気になって立ち去り難くしていると、奥の階段から件のSという男が手にべつの枝の束を持って降りてきます。

ふと視線を転じると、昨日まではたっぷりと垂れ下がっていた梅代さんの枝が途中でバッサリ短くなっているではありませんか!!!

まさか??と思いおそるそる
「あの、その枝。うちの梅の枝ではないですよね‥」

するとSは、
「邪魔だから切ったんだよ、文句あるのか!」と凄んだらしいのです。

妹はびっくりして
「うちの梅ですよ。なんで勝手に切るんですか!!!」と必死の抗議。

ところがSは
「うるせえ!!邪魔なんだよ!!お前には関係ねえだろ!!!」

ええええええええええええ?!!

関係ないって、何???!!

さらにSは(自称)不動産業者で宅建の免許取得者です。
自称でも宅建免許取得者で不動産業を営む者が、
基本中の基本である民法の所有権について知らないなんてことは、
あ・り・え・な・い・

妹は怖くなって、近所に住んでいる社長さんに助けを求めました。

その足で110番通報。

逃げようとするSを追いかけて引き止め

やがてお巡りさんふたりが駆けつけてその場で事情聴取。

妹の一存で逮捕拘留も可能だったようですが、

『近所に住んでいるし、勾留後に仕返しをすることも考えられる』ということで、お巡りさんが仲裁に入ってくれることになりました。

結果的に、謝罪を含めて事件を記録に残してもらうことに止めることになりました。

しかし、そのあとお巡りさんが妹にこんなアドバイスをしたそうです。

「(S)はちょっとおかしいなことを言いますね。今後は絶対に一人で対応しないで、必ずお家に戻ってから110番通報してください。」

今回は妹には何事もなく(怖い思いはしたでしょうが)すみましたがちょっとでもタイミングがずれていればもしかしたら…



…怖すぎる。


不寛容の時代と言われているそうです。

ちょっとしたことが許せない。自分と違うものを受け入れることができない。常に『自分』が優先でなくてはならない。

うまくいかないのは他人のせい。責任を取れ!ということはできても、責任を取ることはできない。

人は生物学から言えば弱い存在です。弱さを補うための創造性と社会性が人類をここまで永らえさせたと言えるでしょう。

創造性はより良いものを作ろうする力。社会性とは自分以外の相手の立場を理解する力。

この二つが今急激に減少しています。

極端な思想や行動に対して、社会はまだ健康的な反論が主流であることは一つの救いではありますが、

その裏にそういう思想への賛同者も明らかに潜行しているはず。

テロは許すな、という声がある反面、テロに参加することをよしとする人が明らかにいます。

つい最近では、あの福祉施設で19人の無抵抗の命を奪った青年の事件。

ほとんどの人は、犠牲者や被害者を悼む思いやりのある発言をしています。

でももしかしたら、あの青年の考えに何の疑問も持たない人がいるかもしれません。

そう考えるとSの行動は氷山の一角じゃないかと感じます。

とんでもないことがひたひた近づいてきているようで、本当に恐ろしくなりました。


今日はそういうお話。長々とごめんなさい。


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恵比寿大黒夏茄子(なすび)

2016-07-29 | 落語ラブ
先日は入船亭扇辰師匠の独演会でございました。


実をいうと扇辰師匠を生で聴くのは実は初めてです。
あのボイパもびっくりの擬音擬態パフォーマンスがじかに聞けるとあって、ドキドキワクワク。



お囃子とともにいよいよ扇辰師匠が登場。

夏に因んでちょっと不気味でブラックな
「一眼国」そのあと

中入りを挟んで全二席だと思っていたら、なんということでしょう!!!

一席後におまけの一席が!!!!

それがなすび娘というくだらねえ噺(←扇辰師匠談)

そして
最後はたっぷり
「三井の大黒」
飛騨高山の伝説の名工、左甚五郎をモチーフにした古典の名作です。
先だって、高山に旅行したばかりなのでより一層身近でした。

扇辰ワールド全開であっという間に2時間半

余談ですが、中入り前の二席の面白さがわからなかったのか、
長丁場に時間をせかされたのか
私たちの席の並びに座っていた年配の二人連れ。
中入りの後外に出てそれっきり戻ってこられませんでした。

残念なことですわ。いい席だったのにもったいない…。


ところで、前座の辰のこさん。以前別の師匠の独演会で前座を務められていた時にお聞きしたことがあるのですが、
心なしか、ふっくらして表情も柔らかい…かな?と思っていたら
秋に二つ目昇進が決まったそうです。陽気で朗らかな「代書屋」でした。
おめでとうございます。

このあとぐうぜんな出会いがあり、扇辰師匠の楽屋で師匠のあられもないお姿をチラ見したり、
北国の寄席のお話やら、シベリアのお話やらで盛り上がり
楽しい時間をいただきました。
H川さん、Y崎さんありがとうございました。

入船亭扇辰後援会のHPはこちら;http://sentatsu-irifunet.com
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枝豆の季節

2016-07-28 | 日常茶話
大工のNさんから嬉しいお福分け。


ひと房づつ切り取って、塩で揉んでちょっと放置。

その間に、鍋に水を入れ蒸し器を準備。沸騰させます。

放置した枝豆を水で洗ってから

蒸気の上がった蒸し器に入れて

そのまま蒸しあげて、出来上がり。

時間は5~6分くらい。柔らかいのがお好きなら、もう少し。
鍋の大きさや、枝豆の状態で違うから、必ず途中で味見ならぬ蒸しあがりチェック。
ちょっと固めかなーくらいの程よいところで火を止めて、余熱で1~2分。

ゆでるより、蒸す方が美味しいよ、という妹の言葉に従って我が家では枝豆は茹でずに蒸します。

出来上がりに塩を振って、

いただきまーす。

おっと…!!ビール、ビール♪


枝豆は今や世界のedamame。
やめられない止まらない、になって帰国する海外の人が多いって、聞いたことがあります。
枝豆の正体は、大豆。あの豆まきに使う黄色い豆。
それを若いうちに摘みとったものが、あの緑鮮やかな『枝豆』となります。
実は日本でも一大枝豆ブームがあったらしいですよ、江戸時代に。
(枝豆のことをもっと知りたい人は、こちらの記事をどうぞ。)


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