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大病でわかる生死の記憶『生還』

2022-08-01 11:39:48 | 人生を「生かす」には
人間大病すると人が変わると言うが、まさに身体の不自由が人生を狂わせる。ここにある「脳梗塞」に「骨折」はやはり老いにつきものなのか。足腰の筋肉強化保持は、他の病魔を誘わせないためにも必須だ。また目・耳・歯も共に老化するが元にはもう戻らない覚悟で維持することはとても大切だ。 中でも就寝前、トイレ後の「コップ一杯の水分補給」は大切だと思う。
『生還』小林信彦
「概要」八十四歳の小林信彦さんは自宅で脳梗塞を起こし、救急車で搬送される。「約一週間、生きるか死ぬかというところにいたらしい。きわめて危険な場所と考えるべきだろう。」幻想小説のように紡がれる病中の夢、出来の悪いコントのような入院生活。リハビリが進むにつれ、明晰な意識で病院の人々を観察し、脳梗塞という病のおそろしさを考える。
脳梗塞
    84歳で脳梗塞+リハビリ入院6ヶ月+自宅療養3ヶ月+大腿骨骨折+リハビリ3ヶ月
    数ヶ月後再度左大腿骨骨折+リハビリ自宅療養(車椅子生活)
ー記憶
    箪笥の片隅で笑っている自分+救急車のストレッチの上+低い天井
    目覚めると宙吊りになっている無様な姿で呼吸している自分を見る
    左手+脚は片方が不自由だとわかる(右手で編集の仕事を続ける)
    退院後「生還」を書くと発言し実行する
    昔の記憶が蘇り自分を振り返る(病気+映画+友人+家族)
ー病院
    早期のリハビリテーションは必須(脳の神経回路を活性化せ、身体機能の回復となる)
    就寝前やトイレの後のコップ一杯の水分補給を習慣づけ
    尿瓶の使用への躊躇(若い看護婦の介添)
    病人・看護婦の噂+口喧嘩+食事の不満(コンビニでの甘いもの辛いもの購入)
治療
    PT=理学療法士による足の治療、歩き方の訓練
    OT=作業療法士による服の着方、トイレの入り方、など指を使う日常の訓練
    ST=言語聴覚士による喋り方の訓練
  およそ1日3時間
ー編集
    「生還」を書くにあたって、ヒッチコックの「鳥」での後半部分が日本では公開されていないことを知り、その不満も含めて、書けなかった事もいろいろあるとコメント(2021年筆者小林信彦89歳)



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