私が死んだあとであなたが読む物語

基本的には「過食症患者の闘病記」、と言っていいでしょう。

図らずもオートロック事件

2012年02月20日 18時11分28秒 | Weblog
とんだ悲劇が起きました。

ちょっと気晴らしに、軽く家の外に出ました。

すぐに中に戻るつもりで外に出ました。

しかし、家の中に入れなくなってしまいました。

鍵がかかってしまったのです。

別にオートロックではありません。

なので最初は何が起こったのかわかりませんでした。

ちょっと何かがひっかかって扉があかないのだろうって考えました。

しかし、どうやらそうじゃありません。

間違いなく鍵がかかってる。

どうやら中で勝手に錠が下りてしまったようです。

たしかに錠はかなり緩んでいていい加減な感じです。

扉を閉めた勢いで鍵がかかったのでしょう。

それにしてもちょっと外に出ただけです。

鍵もお金も財布もケータイも、何も持っていません。

寒い夕方に手ぶらで、しかも薄着で、外に締め出されてしまいました。

こんなときどうしたらいいのでしょう。

私はとりあえず交番に向かうことにしました。

身内と連絡を取ろうと考えて。

しかし、覚えてる電話番号といえば実家の番号くらいです。

母親のケータイ番号も覚えていたはずなのに、思い出せません。

交番で電話を借りて実家に連絡してみましたが、つながりませんでした。

一応、留守電にこの状況を伝えるメッセージを残しました。

警官が「カギの救急車的な店の番号を教えるんでそこにかけるか」と言ってきました。

15000円ほどお金がかかるそうです。

それは痛すぎます。

警官のその助言を拒んだ私は、もうどうすることもできず交番をあとにします。

そして、近所の兄のマンションへ向かうことにしました。

婚約者の彼女と同棲している兄のマンションへ。

その彼女さんとは一度も会ったことがないので行くのが躊躇われました。

それに、こんな時間に行っても二人とも留守だろうとは思いました。

もし兄が仕事から帰ってきているなら、私の家の合鍵を持っているので万事解決です。

しかし、留守でした。

さて、どうしたもんか。

兄が帰って来るのを待つのが筋ですが、私がとった行動は「実家まで歩く」でした。

普通に考えて歩いて行ける距離ではありません。

私も頭の中では兄が帰って来るまで待つ方が、たとえいつ帰って来るのかわからなかったとしても、たとえそれが6時間以上だったとしても、その方が賢明なのはわかっていたのですが、歩くことにしました。

歩けるだろうと高を括っていました。

しかし、私が履いていた靴がいけなかった。

サンダルです。

しかも足裏のつぼを刺激する突起がたくさんついた健康サンダルです。

最初は問題なかったのに、いつの間にか足の裏が痛くなってきました。

その痛みをかばうようにして歩いていると、今度は股関節が痛くなってきました。

そしてしまいには、すり足でチビチビ歩くことしかできなくなってしまいました。

いつか誰かが優しく声をかけてくれるんじゃないだろうかなんて思いながら、寒い夜の街を歩きました。

もう一度交番で電話を借りることが躊躇われました。

それは私が人見知りだからなのか。

それも大いにあるでしょう。

それに、警察は何度も何度も気軽に電話を貸してくれない。

どんだけ強がっても家まで歩けないのはもう確かでした。

交番がどこにあるかもわかりません。

そんなとき警察署の場所を示した標識が現れて、そこを訪ねることにしました。

電話を貸してくださいとお願いすると、はあ?みたいな顔をする警官。

なんか怒られてるみたいな感じでした。

申し訳ない感じで、上司に怒られているみたいな感じで、状況を説明して電話を借りました。

実家に電話します。

兄弟が出ました。

母親は私の留守電を聞いて私の家まで車で向かいに行ったそうです。

なので母の携帯電話の番号を教えてもらい、今度はそっちに掛け直すことにしました。

すると警官は「兄弟に母親へ電話してもらうよう頼んだらよかったんちゃうんか」と怒ります。

すいません、そうでしたと謝っても、険しい表情のままの警官。

携帯に繋がって警察署まで母が来てくれることに。

家を閉め出されたのが夕方の5時半ごろ、諦めて警察署を訪ねたのが夜中の12時半。

足の裏が穴だらけです。

健康サンダルの突起も長時間履くとすさまじいですね。

足の裏の痛みは結局、その後3日は続くのでした。

警察と家族の皆さん、その節はお騒がせしました。