「セックスボランティア」って言葉を聞いたことはありますか。
聞いたことがない人は、この言葉を聞いて、どんなことを想像しましたか。
セックスボランティアとは、身体障害や知的障害をもつ人がうまくセックスができない場合や、うまくマスターベーションができない場合などのときに、それらの行為を介助する、いわば介護ボランティアです。
福祉社会を目指す日本ですが、介護の問題はまだまだ山積みです。
老人介護なんかは、ひとむかし前とは違ってそれにまつわる問題なども含め、もはや今では世間的にも認知されきった感じはします。
それにひきかえ、セックスボランティアはまだまだですね。
障害者のセックスや性欲のことなんて考えたこともなかったという人も多いかもしれません。
十年後、二十年後になれば、いまでいう老人介護みたく、セックスボランティアもオープンに、そして偏見なく世の中に受け入れられる日が来るのでしょうか。
具体的な活動内容は、風俗店に行きたいけど行けない障害者を連れて行ってあげたり、自分の手でマスターベーションができない障害者に、マスターベーションのアドバイスや介助をしたり、です。
セックスボランティアの人が直接手で性器に刺激を与えるわけではありません。
極力、自分でやってもらうようにしてるそうです。
セックスボランティアは賛否両論あるようです。
気持ち悪いといって拒絶する人もいる。
介護は本来、家族などにお願いすることですが、性に関すること、ましてやマスターベーションの手伝いなど、身内に頼めることじゃない。
本来一番、助け合う義理に結ばれた人たちに、助けを求められない。
相談もできない。
ゆえに、行き場がないまま当事者が独り抱えることになる。
人間の体がマスターベーションしないと死んでしまうようになっていたら、もっと社会も積極的にこの問題を取り上げるんでしょうが、そんなわけはないのでほったらかしです。
障害者にも健常者と同じように性欲が備わっている。
しかしほったらかしにされて独りで抱えなきゃいけない。
そんな閉ざされた世界の救世主なんでしょうか、セックスボランティアってのは。