私が死んだあとであなたが読む物語

基本的には「過食症患者の闘病記」、と言っていいでしょう。

もう一つの空腹感

2017年03月31日 22時41分31秒 | 過食症
通常状態12日目。


空腹や満腹にもいくつか種類がある。

一つは胃袋が空になって縮こまり感じる空腹や胃袋が満たされ膨らんで感じる満腹。

もう一つは頭が求める空腹。

これが過食症の正体ともいえます。

これと対をなす満腹ってのが、いわば過食状態を抜け出すきっかけになるやつだと思います。

前者の空腹は別に苦でもないしいくらでも耐えられます。

なんだったら心地よく感じることだってある。

問題は後者の空腹。

こいつは厄介です。

みじめな気がしてくる。

今日、それがあった。

強烈なものではなかったけど、やんわり危なかった気がする。

やることが無くて無為な感じがたまらない。

かといって何かをやろうという気にもならない無気力感。

何をやっても上の空になる気がする。

こんなことならいっそ過食して楽になろうか。

でもこういう状態になってただ時間をやり過ごしているだけでも大きな意味がある。

人差し指でこめかみのあたりをツンツンつついてみる。

この中。

この中がおかしなことになっている。

それといま戦っている。

これを心地よく思えたら最強なんだけどな。

わかっちゃいるがやめられない

2017年03月22日 17時47分03秒 | 過食症
またまた過食してしまいました。

今年に入ってからのことをちょっと振り返ってみましょう。


1月1日から2月1日までが過食状態。

2月2日、通常状態に復帰する。

これがいわば2017年の第1期通常状態の開始。

さあこっからまた160日間目指すぞと思いきや、わずか一週間たらずで過食。

そのまま過食状態は10日間ほど続いた。

2月19日、復帰して第2期通常状態を開始。

しかしこれもまた16日しか続かない。

その後、過食状態は15日間続く。

3月20日、もういっちょ復帰、第3期通常状態を再開してみる。

現在がその3日目。


どうも短いスパンで通常状態と過食状態を繰り返してしまっています。

これはまるで過食症が発症した当時のような状態ともいえます。

これはまずい、なんかこじらせてしまった感じです。

160日間も通常状態でいられたのにどうしちまったんだ。


でもその理由はなんとなくわかっています。

焦ってるんですよね。

8月に身内の結婚式に出席する予定があります。

そのときまでには痩せていたいって考えがあります。

だから、過食状態のときに太った体重を取り戻そうと、必要以上に頑張った。

炭水化物抜きダイエットっていうですかね、そんなことをやってました。

過食症の治療にあたってダイエットは御法度なんですけどね。

ダイエットは過食症が治ってからってのが基本なんでしょうけど。


少し長くなりますが、具体的な話をしようかとおもいます。

これまで、通常状態の食事としては一日二回、ご飯に納豆や卵や豆腐、そのほかプロテインも少し摂取していました。

毎日決まった時間に決まったものを食べるってのが原則です。

一日のトータル摂取量は、カロリーが996カロリー、タンパク質が57.7グラム、脂質が23.4グラム、炭水化物が131.4グラム。

これが私の通常状態の基本的な食事スタイル。


しかし今年に入ってからは、やはり焦る気持ちがあって、通常状態に戻るにしてもそんなもんじゃダメだって考えてしまっています。

第1期通常状態のときは炭水化物を極限まで抜いて一日の摂取量は10グラムにも満たなかったかもしれません。

もちろんずっとそんな食生活を続けるつもりもなくどこかでちゃんとした食事をしようと考えていたのですが、それよりも先に過食してしまいました。

食後、過食の波にあらがえず自宅内に残っていた菓子パンに手をでして崩壊。

第2期通常状態はその反省も踏まえてそれなりに炭水化物も摂取するようにしました。

この病気をやってると、自分は過食症にかまけて怠惰な生活を送っているという罪悪感を感じることがあります。

まるでその罰であるかのように、自分を追い込みました。

そうすることで辻褄を合わせるかのように。

世間の人たちがいま必死で働いているのに、自分ときたらいったい何ができるっていうんだ。

そうだ痩せることだ。

痩せて社会に復帰することだ。

違う、治すことだ。

病気を治して社会に復帰することだ。

完全に過食症患者における典型的な悪循環思考に陥っていました。


第2期通常状態の崩壊もまた、食後に襲って来た過食の波にあらがえずに崩壊。

今回は家に過食向きの食料品が無かったので財布をポッケに入れ家を飛び出すという、いわゆる過食買いというタイプの崩壊。

この崩壊の仕方はかなり久しぶりだと思います。

第2期通常状態では炭水化物を摂取するようにしたといっても、それでも50グラムほどの日が続いていた思います。


悪循環思考に陥っているとはわかっていても、そこから抜け出せないのが過食症患者だったりします。

ダイエット志向は強いし、カロリーなどが不明だと不安で口にできない。

今回の第3期通常状態もどうなるでしょう。

いまのところまだ通常の食事スタイルには戻っておらず低炭水化物気味の食事になっています。

崩壊のパターン

2017年03月04日 10時31分09秒 | 過食症
通常状態14日目。

少し危なかった。

今日はスーパーの特売日。

食事を終えたら買い物に行こうと考えていました。

通常の食事のための買い物です。

食事を終えた直後、どうも過食衝動が疼いている感じがする。

物足りない感じ。

もし今ここに過食に適した食糧があったら、どうなっているだろうか。

なんて考える。

少し危険な気もしたが、せっかくの特売日なので家を出た。

店内で菓子パンを目にする。

過食衝動が一気に膨らむ。

揺れる。

結論からいうと当初の目的通り、必要としていた特売品だけを買って店を出ることができた。

しかし危なかった。

もう別にいいやという波に流されそうになる。

助かったのはなんかたまたま運が良かっただけって気もする。

レジに並ぶ直前心の中で「勝つ」って念じた。

一旦切り抜ければ、もうなんてことはない。

むしろ達成感や爽快感といったものさえ感じる。


通常状態の壊れ方も二種類ある。

年初めに実家で崩壊したような「なし崩し」パターン。

もう一つは「一線を越える」パターン。

今回のピンチは後者のパターン。

菓子パンをカゴに入れてレジに並ぶか、欲しかった特売品だけをカゴに入れてレジに並ぶか。

二つに一つ。

はっきりしている。

だからまだ助かったのかもしれない。