私が死んだあとであなたが読む物語

基本的には「過食症患者の闘病記」、と言っていいでしょう。

「葉桜の季節に君を想うということ」 歌野晶午

2012年04月19日 00時31分50秒 | 読書感想
こいつはおもしろいですね。

やっぱこういうのこそがミステリですよね。

作者の歌野さんも、トリックが無いのはミステリとは思わない、と考えているそうです。

私と同じ価値観だなと思いました。

久しぶりに夢中になって読んだ気がします。

いろいろと邪推する心があったりして、「フンだっ、そんなわけないよ」みたいな気になってしまったりするのですが、久しぶりに本の中に入って読めた感じがします。

それが証拠に、就寝まで読書をして、翌朝、悪徳商法組織に正体がばれてまずい目に遭うっていう夢を見たりしました。

それにこの作品、ドラマなり映画なり、そういった映像化不可能な作品ですよね。

小説を原作としたドラマや映画が溢れ、人気の小説はいずれ映像化される運命にある昨今、小説好きな私としてはなんと愚かなって思っていたりするので、そういったなんでもすぐに映像化しようとするドラマ業界や映画業界に対して、「ざまあみろ、こんなおもしろいのが映像化できないでくやしいだろ」って、そんな気になります。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿