デス・アシスタント 殺・人工知能

10月2日にリリースされた新作
これもジャケット借りデス
ホラーっぽい絵面と”AIに殺される”っていうような惹句に気持ちが動いた
って言うかホラーとしては実に中途半端なんですが
なんだろうAIに精神を侵略され殺人を繰り返す高二のJKが主人公のお話ですが
最後まで見られた作品でよかった

17歳の女子高生キャシーは、母校のアメフトのスター選手と恋仲なのだが
この男実はのらりくらりと彼女以外の女と性的関係を楽しんでるような男
自分が運転していたことで母親を交通事故で亡くして以来
自責の念に苛まれているキャシーで抗うつ剤が欠かせない
どうなんでしょうランニング中に見つけた持ち主不明人工知能(AMI)搭載のスマホを拾う
一体誰が、どこから、どうやってっていうことは置いといて

このスマホに搭載されたアプリを母親の声で設定したキャシーは
そのアプリ自体が段々母親そのものの人格を持ってきており、
このアプリの母親に安心感を抱き、いつしかキャシーの精神を”AMI”が支配していくにつれ
キャシーは”AMI”に支配されるがままに
殺人をつづけていく・・・

原題は「AMI」だけど、邦題は「デス・アシスタント　殺・人工知能」って
副題なのか「殺・人工知能」なんて殺人と人工知能とを組み合わせた配給会社の宣伝部には
オヤジギャグセンスをお持ちのお方がいるようですねぇ。

殺人を教唆する人工知能もひどいけど、ヒロインのカレシも彼女を愛してるといいつつ
なにかと言い訳して彼女以外の女とのセックスを楽しむドイヒーなヤツ
彼女の父親は父親で妻の事故死以来娘との交流を避け、女に現を抜かしていて
さらに娘の同級生(高校二年生ですよ)の誘いにまで載っかろうというような男
またヒロインの友人もお金持ちの彼女に嫉妬して父親を誘惑しちゃうような女だし・・・

ってことで信頼していた人間に次々と裏切られ、
気が狂ったまま"AMI"の示唆のまま殺人を重ねて行くヒロインの姿に
何となく応援してしまうほど彼女の回りの人間があまりにも屑すぎ
ってことでクライマックスは屑彼氏と対決になっており
なんと彼女は足をやられて動けなくなってしまいましたのですが
ナイフを突き立てて匍匐で迫ってくる彼女の執念に思わず応援してしまいましたがな

エピローグでのヒロインの狂いっぷりもなかなか見事な結末が実に怖いのよね

2019年製作、カナダ映画
ラスティ・ニクソン脚本・監督作品
出演：デブス・ハワード、フィリップ・グレンジャー、サム・ロバート・マウク、ボニー・ヘイ