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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

警視庁物語 行方不明

2022-09-02 23:17:05 | 邦画
2009年に東映チャンネルで連続OAされた東映シスタームービーの金字塔「警視庁物語」の時には原版一分欠損で18話の「警視庁物語 謎の赤電話」が欠如でのOAでしたが
それから10年、東映チャンネルでの修復技術において、一応見にくいとこはあるものの
現在の修復技術で最大限と言って良いくらい修復されたものをOAしてくれて
ここに原型となった「終電車の死美人」とともに全24話が今日のこの「警視庁物語 行方不明」のOAでシリーズ完結となり
私個人的にもコンプリートで視聴させてもらいました。
 
前作「警視庁物語 自供」との二本撮りで作られた作品ということで
タイトルが示すとおり今作はまず死体なきところから行方不明の技術者二人を捜一課長の縁故関係から駆り出された七人の刑事が
まだ犯罪と決まったわけでもないものの二日も行方を晦ませている二人の人間を探すところから物語が始まり
 
ってことでこのシリーズも回を重ねてくるうちに犯罪者のドラマ部分に特化してきていた語り口を
原点に戻ってドキュメンタリータッチで描いた作品となっている
学歴詐称とかが犯罪要因となっていたのがだんだんとわかってきて
ってことで帳場も立たずにある偶然から死体を発見して
あっという間に犯人を特定するものの
一足違いで犯人に自殺されてしまうという異質な作品となっていましたねぇ
 
浅草ロケは隠し撮りでしょうか、ラストシーンは許可とってのロケでしょうねぇ
浅草寺とか仲見世通り、浅草寺境内とかゲリラ撮影ですよね
よく知らない女優さんですが水上竜子さんがお綺麗でしたねぇ
 
被害者の別れた女房の木村俊恵さんの職業がなんとペットトリマー
1964年っていう時代からもうお金持ち階級目当てに存在していたんですねぇ
1964年って言ったら東京オリンピックの年
日本が世界に経済大国として生まれ変わったってことを世界的に誇示できた年
高速道路が整備され、新幹線が走った年でもあるんですが
ペットトリマーに3000円かかる時代に林刑事の散髪代が250円
因みにピース一箱30円
 
このシリーズは戦後日本の経済成長の中で取り残されていった庶民の貧困ゆえの犯罪に焦点を絞って
繁栄に取り残されていく市井の人々とその生活を描いてきた作品群でもあったようですね
 
なお10月、11月には東映チャンネルで全作品連続再放映されます
 
1964年製作、日本映画、東映作品
長谷川公之原案・脚本、小西通雄監督作品
出演:堀雄二 、神田隆 、山本麟一 、花沢徳衛、須藤健、南廣、今井健二、 松本克平、片山滉 、加藤嘉 、大村文武、水上竜子、河合絃司、中野誠也、相馬剛三、岡村文子、木村俊恵、小林裕子、杉義一、佐藤晟也 
 
※参考
「警視庁物語 行方不明」
 
 
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ゴヤの名画と優しい泥棒

2022-09-02 17:09:18 | 洋画
これって実話だったんですね
オープニングにその旨のテロップが出ますが、殺伐とした泥棒映画ではありません
1961年、ロンドン・ナショナル・ギャラリーで起きた、フランシスコ・デ・ゴヤの名画盗難事件の驚くべき顛末をコメディっていうかヒューマンドラマとして描いた作品、名画盗難事件なのに実にハートウォーミングな作品として仕上がっていても
っていうかそのハートウォームなファミリードラマが実話って言う形だったとはねぇ

いつも殺伐したのとかエロ中心の作品しか見てないわたしにとっては
ちょっと見終わって心洗われるというか爽やかな気分にしてくれたのも事実
偏った映画ばっか見てるのもアリですが
そんな中でこう言った作品を見るっていうのも映画の持ってる幅の広さなんですかねぇ

しかし61年っていうことで、美術館のセキュリティも人力だけだし
簡単に盗めてしまうもんなんですね
っていうかアジアの東の果ての島国の人間にとっては西洋のこう言った名画盗難事件ってほとんど知りもしないけど
ロンドンっ子っていうかイギリス人にとっては最大の関心事だったようで
これもこの映画のエンディンング近くで、このゴヤの名画”ウェリントン公爵“盗難をフィクション化していて
なんと「007は殺しの番号」でDr.NOが盗んだって言う設定になっていたんですね
その映画を盗んだ当人として裁判にかけられた主人公夫婦が見てるっていうこのアイロニーなお茶目さと
ボンド映画製作者、のアイディアも素晴らしい

まぁ主人公のオッサンはイギリスの国営放送BBCの視聴料金を払うのは不当だと言う人物で
郵便局が聴取料をとりにきても真空管(まさかの真空管ですよブラウン管ではない)抜いてBBCがはいらないようにしていたものの
なんと捕まって実刑に・・・
イギリスも国営放送の視聴料徴収するんですね、それも個人単位みつぃでしたねぇ
そして電波法だからその管理局が郵便局って
日本とかわんない制度だったようで
日本でも払わんしって言う政党が最近出てきたし
電波では郵便局ってものも一緒ですねぇ

裁判では罪状全否定の無罪を主張し
まぁ彼の主張にはちゃんとした道理があって視聴料は65歳以上は無料にせよって
これまたどっかの国の政党とおんなじ
実は彼の息子が父親の主張に同調して絵画を盗んできたんですが
親がムスコのつみをかぶって裁判では全否定の無罪主張を・・・

彼独自の主張の弁論のがユーモアあふれる主張がまさかまさか通って陪審員は窃盗時紛失した額縁のみの有罪判決で服役させられる

そしてこんだけおっきい事件だったものが裁判の決着と盗難絵画が戻ってると言うことで
息子が罪を告白しにきても警察も相手にしないと言ういきな判断

さわやかで楽しい作品だった
イギリスでは老後の楽しみということで65歳以上の老人への視聴料は無料になってるようで、
ヘレン・ミレンがじつに見事な演技を見せてくれていた

2020年製作、イギリス映画
ロジャー・ミッシェル監督作品
出演:ジム・ブロードベント、ヘレン・ミレン、フィン・ホワイトヘッド、アンナ・マックスウェル・マーティン、マシュー・グード、ヘザー・クラニー、ジェームズ・ウィルビー

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