2009年に東映チャンネルで連続OAされた東映シスタームービーの金字塔「警視庁物語」の時には原版一分欠損で18話の「警視庁物語 謎の赤電話」が欠如でのOAでしたが
それから10年、東映チャンネルでの修復技術において、一応見にくいとこはあるものの
現在の修復技術で最大限と言って良いくらい修復されたものをOAしてくれて
ここに原型となった「終電車の死美人」とともに全24話が今日のこの「警視庁物語 行方不明」のOAでシリーズ完結となり
私個人的にもコンプリートで視聴させてもらいました。
前作「警視庁物語 自供」との二本撮りで作られた作品ということで
タイトルが示すとおり今作はまず死体なきところから行方不明の技術者二人を捜一課長の縁故関係から駆り出された七人の刑事が
まだ犯罪と決まったわけでもないものの二日も行方を晦ませている二人の人間を探すところから物語が始まり
ってことでこのシリーズも回を重ねてくるうちに犯罪者のドラマ部分に特化してきていた語り口を
原点に戻ってドキュメンタリータッチで描いた作品となっている
学歴詐称とかが犯罪要因となっていたのがだんだんとわかってきて
ってことで帳場も立たずにある偶然から死体を発見して
あっという間に犯人を特定するものの
一足違いで犯人に自殺されてしまうという異質な作品となっていましたねぇ
浅草ロケは隠し撮りでしょうか、ラストシーンは許可とってのロケでしょうねぇ
浅草寺とか仲見世通り、浅草寺境内とかゲリラ撮影ですよね
よく知らない女優さんですが水上竜子さんがお綺麗でしたねぇ
被害者の別れた女房の木村俊恵さんの職業がなんとペットトリマー
1964年っていう時代からもうお金持ち階級目当てに存在していたんですねぇ
1964年って言ったら東京オリンピックの年
日本が世界に経済大国として生まれ変わったってことを世界的に誇示できた年
高速道路が整備され、新幹線が走った年でもあるんですが
ペットトリマーに3000円かかる時代に林刑事の散髪代が250円
因みにピース一箱30円
このシリーズは戦後日本の経済成長の中で取り残されていった庶民の貧困ゆえの犯罪に焦点を絞って
繁栄に取り残されていく市井の人々とその生活を描いてきた作品群でもあったようですね
なお10月、11月には東映チャンネルで全作品連続再放映されます
1964年製作、日本映画、東映作品
長谷川公之原案・脚本、小西通雄監督作品
出演:堀雄二 、神田隆 、山本麟一 、花沢徳衛、須藤健、南廣、今井健二、 松本克平、片山滉 、加藤嘉 、大村文武、水上竜子、河合絃司、中野誠也、相馬剛三、岡村文子、木村俊恵、小林裕子、杉義一、佐藤晟也
※参考
「終電車の死美人 」
「警視庁物語 逃亡五分前 」
「警視庁物語 白昼魔 」
「警視庁物語 夜の野獣 」
「警視庁物語 不在証明 」
「警視庁物語 十五才の女 」
「警視庁物語 自供」
「警視庁物語 行方不明」