ここんとこ古い時代の刑事もの映画を見てきている
今回はピカンチサーカースから埋もれた日活映画に日の目を的にDVDリリースされる作品から
1962年製作の長門裕之さん主演の執念に燃える刑事もの「人間狩り」
まぁ梗概読まないけども時効36時間前に15年前の殺人犯を
なんと完全に”無“からっていうか名前だけで割り出し追い詰めていく映画だと思う思っていたら
そこは星川清司脚本ですから単なる刑事ものではなく
犯人を追い詰めていく刑事と並行にその刑事の殺人犯に対する憎悪とでも言える様な執念の出所とこれまで生きてきた”罪も人も憎む“と言った主人公刑事の性格が生まれた過去と
死刑囚のヤクザの元情婦であり想いを両方で寄せ合いながらも心が交差しないということで別れようと思い悩む渡辺美佐子の恋人との人間的な感情が並行して描かれていくんですね
ってことで予告編で謳ってるドキュメンタリータッチではなく
完全なるドラマ作品でしたねぇ
まだまだ日本映画にはこんな埋もれてる傑作があったんですね
まだまだ日本映画にはこんな埋もれてる傑作があったんですね
普通は”罪を憎んで人を憎まず“で作られるのが刑事ドラマですが
この作品は幼少時母を強盗に殺されて生きてきた主人公は刑事になった今でも“罪も人も憎む”刑事だから、ここまでも若いながら5回も警視総監賞を受賞している敏腕刑事
土地の顔役を同僚刑事の梅野泰靖が引っ張ってきたものの、いい含められたのか
土地の顔役を同僚刑事の梅野泰靖が引っ張ってきたものの、いい含められたのか
別人が自首してきて怒り心頭の長門が悔しがるのを見た顔役がもう時効だけど15年前の殺人を口を滑らすが
なんとまだ時効まで36時間残っていた・・・
この土地のボスを演じてる小沢栄太郎の憎たらしさはさすがです
この土地のボスを演じてる小沢栄太郎の憎たらしさはさすがです
ここから新人刑事と長門がボスの一言から相棒犯を捕まえれば小沢栄太郎を逮捕できると
本当に“無”から有を生み出す執念の捜査が始まる
映画だからきちんと時効時間内に犯人を突き止める主人公だが、
映画だからきちんと時効時間内に犯人を突き止める主人公だが、
その男は戦後の貧しさの中で自分の子ではないものの子供を助ける為に犯してしまった15年前の罪に苦しみながらも更生し、今では近所でも評判の善人で家族共々貧しくも幸せな家庭を築いていた
そんな犯人を前にして、恋人は彼の“人も罪も憎む”刑事魂ついていけないと言った
人間とは、犯罪とは
って言うのを見てるこっちに問いかける作品
それを当時の渋谷、町屋あたりの風景や駅のロケで時代を知ることができる
これは東急文化会館の屋上から俯瞰した都電ターミナルっていうか渋谷駅に入線していく銀座線の車両も見える
このドームはプラネタリュウム、なお東急文化会館は現在渋谷ヒカリエです
エンドマークは新宿東口の夜景でしたねぇ
1962年製作、日本映画、日活作品
出演:長門裕之、中原早苗、大坂志郎!渡辺美佐子、北林谷栄、菅井一郎、梅野泰靖、小沢栄太郎、高野由美、山岡久乃、高山秀雄、伊藤孝雄、下元勉、神山繁、河上信夫、玉村駿太郎、藤岡重慶、嵯峨善兵、野呂圭介