衛星劇場での松本清張原作の松竹映画映画化作品の特集OA企画で拾った「張込み」。
1958年製作の作品ですが、なんと112分の長編映画だった
東京で拳銃によるタタキと殺しをした犯人の故郷で、昔の女を張り込む刑事って言うプロットですから
ほぼ見張ってるだけの作品で2時間弱はきついかな
って思っていたら、いやもの凄い緊張感が画面から伝わってくるって事で
目がモニターから離れなくて

すごい映画でしたねぇ、何せ松竹の清張映画では定評のある野村芳太郎監督に
なんと脚色が橋本忍さんだったのね
犯罪ドラマっていうか体裁は刑事ドラマなんですが
なんとこの映画のテーマは“女の幸せ”って何だって言う映画だったんですね
犯人の元女を演じてる1日100円(今で言ったら1000円くらいかな)もらって家計をやりくりしつつ先妻の子供たち3人を育てている高峰秀子さん
そして張り込んでいる若い刑事と実家の家計を助けているために家を出られずに
結婚を躊躇してる高千穂ひづるの二人の女性を通して”女の幸せ“って
ってやっぱそこが清張小説だったんですかねぇ
しかし1958年って、昭和36年ですから、新幹線なんて走ってない
急行列車ってなんと東京から鹿児島までいくんですね
もちろん電化区間でないとこ走るから全線蒸気機関車。そしてほぼ各停みたいに停まる
さらにクーラーないから乗客はみんなタンクトップになってるって当時だとランニングでしたねぇ
いや佐賀までこれでいくのはキツいだろう
ニ昼夜くらいかかるんじゃないんでしょうか
路線バスには女性車掌さんが乗車して乗車賃徴収していた時代だったんですね
映画撮影に合わせて佐賀での祭りも組み入れてきてましたねぇ
これはお約束ですよね
今はフィルムコミッションが各地方にあるけど、当時は佐賀市、佐賀県全面協力って言う言う形だったんですね
まぁ対象者の家の真ン前に丁度都合よく木賃宿があったもんですね
ここの主人との宿泊料の交渉では一泊三食付きで650円だそうで・・・
やっぱ一日中目の前の家を見張ってるから旅館川から不審に思って警察に・・・
これもお約束でしたねぇ
やっぱ一日中目の前の家を見張ってるから旅館川から不審に思って警察に・・・
これもお約束でしたねぇ
事前に地元警察への挨拶は警察官の常識がここで生きてきてるのね
いや実に面白いっていうか見応えのある作品だった
1958年製作、日本映画、松竹作品
松本清張原作、橋本忍脚本、野村芳太郎監督作品
出演:大木実、高峰秀子、高千穂ひづる、田村高広、宮口精二、川口のぶ、藤原釜足、山本和子、多々良純、清水将夫、浦辺粂子、内田良平
