MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

男の顔は切り札

2022-09-22 23:15:57 | 邦画
松竹が他社の任侠路線に乗り遅れまいと、他社で作られた安藤昇作品を何本か番線に乗せて“掟”シリーズをヒットさせ、次に“男の顔”シリーズの二作目
前作「男の顔は履歴書」では戦後の混乱期を加藤泰で描いて大ヒット
ヤナギの下をさらに狙っての第二弾はなんとマキノ雅弘さんを起用して
マキノ節全開の任侠ドラマ

 
このまま東映の番線に乗せても全く違和感ないキャスティング
そういつものマキノ一族総出演作品
なんと主役残り安藤昇がおらなくても問題無く大団円を迎えられる作品
そんなわけで安藤昇さんはなんと尺に3分の2以降からのご出演
 
もう東映の千代之助先輩や品川隆二と長門・津川兄弟とかで回ってる作品
そして彼らはなんと全員が堅気と言った役ですから
最後の大立ち回りでも彼らのドスは峰が返っていての峰打ちだし
安藤も拳銃で応戦するものの人を寄せ付けないだけの脅し撃ち
ある意味異質な任侠映画と言えるものの
 
こう言った身内とか住民たちとかの群像でプロットを動かして
見てるこっちの気分を高揚させる手腕はさすがマキノさんだし
こう言った演出を私はマキノ節と言っており
東映の健さんの「日本侠客伝」の初期三部作なんかの作りや「日本侠客伝 斬り込み」のテキ屋連中との群像劇に見られる作風
しかし、この「日本侠客伝 斬り込み」をセルフリメイクした日活の高橋英樹さんの「牡丹と竜」ではこの群像劇に良さが発揮されていませんでしたねぇ
 
まぁそんな家族的な集団につかず離れずって言うことで安藤昇自体の存在が逆に生かされていたのも事実
そこいらのキャラ残り見極めもすごいなって思わされるし
田中邦衛さんのあの存在感が・・・・
 
とりあえず後一本松竹配給を経て安藤昇は東映専属になってしまうんですね
 
1966年製作、日本映画、日本電映制作、松竹配給
マキノ雅弘監督作品
出演:安藤昇、平井昌一、長門裕之、津川雅彦、和崎俊哉、東千代之介、品川隆二、水島道太郎、原田甲子郎、轟夕起子、伊藤栄子、千之赫子、園佳也子、菅井きん、小林勝彦、矢部徹、上杉高也、遠藤辰雄、杉狂児、西村晃、高野真二、安部徹、藤山寛美田中邦衛、徳大寺伸、南田洋子
 
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シャドー・ウォー 聖戦

2022-09-22 17:00:00 | 洋画未公開
今月は新作DVDの新作リリースでのいわゆる単発ムービーの量が少なくて
華流・韓流のドラマのリリースが多くて
下手すると10月リリースまで、1日2本のブログアップがキツくて作品がのうなってしまうかもしれない
さてどうしようか、この21日リリースの他にオールインと月末に2本とぜってぇ足りねぇなぁ
持ってるモンたらエロ映画しかないし
 
まぁそんなこんなで自分では計算できてないものの、新宿TSUTAYAさんはコロナ禍の2019年に25年の歴史にレンタル店の幕を降したし
そんなていう喜憂を一時的に吹っ飛ばしてくれた程面白いトルコ映画だった
 
ジャケット見たときとランニングタイムからいつものインドアクションボリウッド映画かと思ったら
歌もダンスもないトルコ映画でした
 
中東の歴史を踏まえて作られたノンストップアクション映画ですからものすごく面白かった。
歴史的にはそこいらの歴史も私は知らないんで、普段使わない梗概から転用させてもらうと
紀元前、ユダ王国の王により秘密の場所に埋められた聖櫃≪アーク≫。その在り処を示す地図は二つに裂かれ
そして在り処を示す地図は二人の指揮官に手渡されたまま、その行方は世紀を跨ぎ謎のままだった。コンスタンティノープルの攻略後、メフメト2世が地図の一方を入手。王はこれを側近であるダウド・パシャへと託し、以来、預言者ムハンマドの血を引く“サイイド”たちの手により命懸けで守られてきた。
メフメト2世から託された地図を500年に渡り守り続ける一族“サイイド”その各世代から最も正義感の強い者が一人だけ選ばれ、化学・信仰・武術や哲学の特別な訓練を受け“献身者"となる。
“献身者"は、ただひたすら姿を隠し地図を守り続け、普通の人生は送れない。そして、それを長年血眼になって探し続け、地図の奪取を目論む謎の秘密結社“テンプル騎士団"は裏社会を巧みに操り、奴らが遂に“献身者"に辿り着いた時・・・
 
ここからこの映画のお話が始まる、現在地図を守っていた“献身者”はつねにテンプル団に地図と命を狙われているフセイン
今日もホテルで数十人の暗殺者と戦っていたがじつに強い強い
実はフセインは17、8年前に火事で家と両親を失い弟イルハンと施設で暮らしていたが
イルハンは今では国家情報局の諜報員になっていた
 
そしてトルコ特有の武道に長けた人物、兄が危機に面している事を知った彼は救出に行くものの間に合わず100人以上の敵と剣で戦っていた
実はフセインは満身創痍で既に虫の息
突然現れた弟イルハンに地図を託し、自分は相手を伴って爆死してしまう
テンプル団は地図を託されたイルハンを次のターゲットとするものの
って事でこの暗殺団とイルハンとのが戦いに移行していき
イルハンは元恋人の諜報員ジェムレの助けを得ながら暗殺団と戦うものの多勢に無勢
 
なんと無慈悲にも育ての父と、前妻の忘形見の二人の子供まで殺されてついに地図を暗殺団に渡す
ここで残り時間はなんと122分の尺の残りが10分も残ってない
私は完全に二部作か三部作の作品で来月あたりに続編リリースだって思っていたら
何とこの10分で映画は大団円をやってのけるんですね
イルハンの前で殺されたはずの子供は生きており
なんで生きてたんだっていう種明かしまで一挙にやってのけるプロットには感心させられるが
ある意味都合のいい結末ではあったものの
アクションシーンの迫力と物量作戦には圧倒される作品だった
 
2022年製作、トルコ映画
エミール・ハリルザデー監督作品
出演:イスマイル・フィリス、エスラ・ビルギチ、バキ・イルハン、セルダル・デニス、ネヴザト・イルマッツ
 
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