MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

東京犯罪地図

2022-09-17 22:50:37 | 邦画
衛星劇場の“蔵出し名画館”でいつ拾ったかわかんない作品、多分今年
大映が1956年に製作した犯罪映画
主演の菅原謙二と刑事役の志村喬が若い
志村さんってお若いんだかお年なんかわかんないけどお顔のシワがないんでお若いって書いてしまいましたが
一応刑事ものって思って見てたら
 
殺された女の死体が見つかり、その犯人として捜査線上に浮かんだ第一容疑者は大学のレスリング部員で苦学生の菅原謙二
取り調べるのは志村喬さん
って事で時代的にはカストリ雑誌の流れを汲む雑誌『小説倶楽部』所載の島田一男の同名原作をなんと池上金男が脚色した作品
村山三男の第一回監督作品
 35mmのモノクロスタンダード作品でしたが

私が最近見てきてる古い時代の作品みたいな刑事ドラマではなく
第一容疑者として取り調べを受けた菅原謙二が自分の嫌疑を晴らすために単身
そう犯罪組織に潜り込んで自分の嫌疑を晴らしていくと言うプロット
実は菅原には事件当夜には恋する女と会っていたって言うアリバイがあったものの
なんと会社社長の令嬢であり、自分はヤクザ親分の息子であるため彼もアリバイを言えないって言うまさかの時代を反映しており
また愛する女性の方も、母親との会話でも男との出会いでアリバイを証明したいと言うと
 
”社会的にはしたない女と世間様が思う、両親と男とどっちが大事なの?“ってこんなセリフ書けるのは池上さんでしょう
まぁシロウトさんが麻薬組織に潜入して逐一取引とかを警察に知らせて
犯人と麻薬組織を追い詰めていくと言うお話
ある意味警察は添え物的で大学生に見えない菅原謙二さんの活躍する映画
 
麻薬組織に幼なじみの殺し屋高松英郎がいて
こう言った映画の土壇場で友情を重んじるナイスガイぶりがこう言った作品への定番になっていくんですね
いっちゃん意外だったのは菅原謙二の彼女の厳格な父親が実は麻薬組織のボスだったって言うオチは最高でした
 
大団円は大量の警官隊との銃撃戦
満身創痍で追い詰める菅原謙二と娯楽に徹した作品ですが
アクションにはやっぱ弱い作品だったなぁ
実際に手を下して殺しをしていた守田学を追い詰め殴り合いの末にボタ山みたいなとこから落として
後は放置プレイだったんですが・・・
 
1956年製作、日本映画、大映作品
島田一男原作、池上金男脚本、村山三男監督作品
出演:菅原謙二、志村喬、平井岐代子、苅田とよみ、斎藤紫香、村田知英子、高松英郎、川島祥二、船越英二、見明凡太朗、守田学、中条静夫
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パーフェクト・ノーマル・ファミリー

2022-09-17 17:15:16 | 洋画
今は時代的にジェンダーフリーの風潮が社会的に受け入れらる時代ですから
LGBTの映画が作られたり、もっと極端に言えば日本でも二次元の世界観では
レディースコミックでBL漫画が大流行していたりと
ひと昔前ならもう考えられないことが起きており
結婚した同性者夫婦が養子で子供の親権を得たりっていうのがあったり前になっていますから
 
パパがある日もう一人のママになっちゃって
ファミリーの崩壊の危機の顛末をそれぞれ子供の目、近隣の目、さらに女になったのはパパだから奥さんや会社の目
そんな好奇な眼差しにファミリーで耐えていく姿をコミカルに描いて最終的にはママとママと子ども二人の平和の家庭が紆余曲折があってこそ絆が強くなってのハッピーエンドのがお話だとかで思ってレンタルしてきましたら
 
そう私って梗概も読まないから上に書いたような作品だと勝手に思い込んで
そうタイトルも、そう想像させるようなタイトルだったし
しかし、内容は実に正反対な作品だった
どこにでもいるデンマークの夫婦と二人のがテーンエージャーの姉妹を持つ一般的なファミリー
 
末娘はU 12の女子サッカーチームに所属しており、長女は14歳の中学生
ほんと普通に暮らしていたそんなある日
朝食のが時にママから突然“パパと離婚するから”って告げられる
まさに二人の子供にとっては青天の霹靂な発言
なんとその理由は^_^“パパの性的不一致から今ではホルモン投与を受け、医者に通って女性になるからだ”って
こりゃ雷の二発目が直撃されたって感じでしょ
 
今まで大好きだったパパ、サッカーに毎回観戦しに来てくれてたパパが今日からママですよ
14歳の長女はあっけらかんと受け入れてしまう、それも一つにお国柄っていうのもあるんではないかと見えますが・・・
しかしこれから第二次性徴を迎えようっていう次女には
全くうけいれがたい問題が直面してたしまう
 
離婚が成立していつものようにサッカーに送りに来てくれるパパはホルモン注射の関係からか図体のでかい女装したおっさん風でロッカールームに平気で入ってくるし
サッカーの応援もする
だってママは離婚して今では1人暮らし
姉妹二人は女になって名前まで女名前になったパパと同居生活
 
この11歳の女の子っていうのがこの映画の監督さん
そう初監督作品のこの映画はマルー・ライマン監督さんの実体験を映画化した作品だったようで、この11歳の少女が監督さんだったようです
11歳の女の子の目線で描かれたパパが突然ママになってしまうという受け入れられない思春期の女の子の感情を映画にした作品だったんですね
タイトルとは逆に現実は動いていき
決してハッピーな家族ではなく、ただハッピーなのはパパだけだっていう理不尽さを体現する少女役の女の子の演技が素晴らしい作品
 
例え離婚していたり、性転換していても娘たちの誕生日や長女の、日本でいうところの成人式である“堅信式”には親族一同が会して祝うんですね
デンマークは15歳が“堅信式”でこの日から法的にも成人、なんと15歳で成人となり
社会的責任を負うことになりこの日から酒が飲めるそうで
アメリカも16歳から成人でしたっけ、ようやっと日本も成人が18歳に引き下げられましたが飲酒喫煙は未だ20歳ってちょっとした後進国
 
まぁこの“堅信式”でパパのお父さんは未だパパの性のが不一致が慣れないようでしたが
多感な11歳の娘を育てていくのはなりたての女性には無理ってことで二人のが娘はママに引き取られていくことになるんですが
 12歳になった娘は離れてわかるパパの存在ってことで
どんな外見していようがパパはやっぱりわたしのパパって言ういうとこで終わる作品
 
まぁ監督の実体験ですから、そこいらの11歳の多感な少女の心理の綾を見事に演じきってるカヤ・トフト・ローホルトの演技が実に素晴らしい作品でもありました
 
2020年製作、デンマーク映画
マルー・ライマン脚本・監督作品
出演:カヤ・トフト・ローホルト、ミケル・ボー・フォロスゴー、リーモア・ランテ、ニール・ランホルト
 
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