東映第三の任侠スターに若山富三郎を押し上げたのがこの「極道」シリーズ
俊藤浩滋が折り目筋目正しい筋モンではなく
己の欲望のまま直情突き進む島村清吉として、クライマックスでは機関銃にポン刀さらにダイナマイト任侠手榴弾となんでもありで作った一本限りの「極道」だったが
それが逆に10数本のシリーズ作になるとは思ってもいなかったに違いない
そんな欲望のままに己を通す主人公っていうのは
ある意味東映任侠映画のアンチテーゼだったのが、これが実は観客に受けてしまったようで
このシリーズ化から東映京都では若山組がまんま成立してしまい
勝プロで製作された「子連れ狼」シリーズでもなんと代貸のだ山城新伍除いてほとんどがこのシリーズにも出演してるし
東映京都での若山主演作にはみんな出てくる
公私混同の若山組でもあったようですが
この作品はそんな「極道」シリーズの8本目ともなると
もう島村組の連中も安定した奮闘ぶりですし、監督はこのシリーズ遠ほとんど手掛けてる山下耕作監督ともうどっから見ても安心安定の作品
ただプロデューサーは生みの親でもある松平乗道さんお一人だけ
プライベートでは若山御大安田道代さんとお別れになって
道代ならぬ三千に入れあげていたようで、盛んに東三千さんを色々な媒体では使われているようで、このまま映画でも加賀まりこさんに続いてのだ二番手ヒロインに・・・
時代的には戦後から離れて現代
っても昭和40年代の日本で、大阪新空港を巡っての土地収容問題が絡んでくる
ただクライマックスのケレンとしてはかなり弱い
まずは一般会社にの乗り込んで幹部連中を一方的にやっつけるだけでかなり物足りず
カタルシスは得られない作品だったように感じたのはわたしだけ?
劇中島村親分は東映撮影所に役者スカウトに行き、若山富三郎を“勝プロ、あんなもん目やないで”と一人二役の悪ノリ。
さらに“近頃は何でもポルノポルノ、芸よりは肌を見たがるお客さんが多くて”と、東映京都作品の完全自虐ネタまで打ち込んだきていましたねぇ
さらに“近頃は何でもポルノポルノ、芸よりは肌を見たがるお客さんが多くて”と、東映京都作品の完全自虐ネタまで打ち込んだきていましたねぇ
1973年製作、日本映画、東映作品
山下耕作監督作品
出演:若山富三郎、清川虹子、東三千、加賀まりこ、山城新伍、潮健児、関山耕司、佐藤京一、志賀勝、須賀不二男、渡辺文雄、志摩靖彦、遠藤辰雄、長谷川弘、原田力、天津敏、高橋とよ、有川正治、鈴木康弘、内田朝雄、小松方正、小田部通麿、山田良樹、若山ゆかり、大木実
