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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

Noise ノイズ

2023-06-17 20:08:29 | 邦画
まずは最初に断って置きますが、2018年に自主製作映画として作られたこの作品
ようやっとパッケージ化されリリースされたのが2023年の5月でした
一応テアトル新宿だかで劇場公開は2019年2されておりましたが
内容が後述する通りじつに重たい作品です。
 
そう2008年に起きた秋葉原通り魔殺傷事件をモチーフにして作られておりますが、扱っている内容は秋葉原通り魔事件だけでなく、いろんな意味でこう言った同様の無差別殺人事件を通してヒトの命を奪うとは・・・
って言うテーマで作られてる作品でした。
 
一応主人公って言うか主要登場人物は十代後半の若者3人とその家族となっておりまして
1人はこの秋葉原無差別通り魔事件によって母親を殺され現在アキバではギリセーフのフーゾクまがいの集金システムのお姉ちゃんをしつつ兼業で地下アイドルをしている美沙とその父親
母親と離婚した父と同居してるものの家庭内では父親と疎遠になってる高校生里恵
そしてグータラで金にしまりのない母親と母子家庭生活を送りながら大学進学を目指しつつ宅配アルバイトして生活している健
 
この3組の縁もゆかりもない親子たちが秋葉原という土地を接点としてるだけで全く絡まないものの1人は件の事件の被害者として
そしてもう1人はは母親が自分を置いて借金踏み倒して逃げてっていうか失踪してしまい
そのどうにもならない捌け口として空想の理念として無差別殺人を起こすと万世橋警察に犯行予告の電話はだけは毎日公衆電話からかける健
娘との距離が掴めずにどんどんその差がひらいていく中で若者の心理を見たいとアキバ通いしてなんと地下アイドルの里紗にハマってしまう里恵の父親
 
そう言った人々に焦点を当てつつ現代社会の抱える闇というか
まずはヒトとしてのコミニュケーションの能力不足っていうか
社会とのつながりの薄さとか、それが実際に社会よりも小さい単位でお互いが理解し合えるはずの家庭
そう絶対的に言葉などいらないはずの親子関係がまずは構築できないではいるこの現代日本ノーカット現状を
羅列しては見せてくれてゆく監督の力量がすごいし
 
コミュ力が取れないとこからくる人間不信とかいろんな現代社会の表層を描きつつ
秋葉原の無差別殺傷事件の加害者にも被害者に物語いつでも誰でもなれるっても言う事を描きたかったんでしょうかねぇ
そこには加害者と被害者は紙一重であり、この二種類しかなく人は傍観者っていうか第三者的な立場は取れないって言うことを強調していたように思える
 
2018年製作、日本映画、映画「NOISE」製作委員会作品
松本優作製作・脚本・監督作品
出演:篠崎こころ、安城うらら、鈴木宏侑、岸建太朗、來河侑希、仁科貴、小橋賢児、布施博
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離ればなれになっても

2023-06-17 05:05:51 | 洋画
いやなんだろう?
久しぶりにいい映画を見させてもらったなぁって感じ
結構135分って言う長尺な映画なんだけど、長さを全く感じさせない作品だったなぁ
 
1982年に16歳になるパオロとリカルドそしてジュリオのいわゆる下層階級の少年たちがいたと思いねぇ
そんなある日デモの流れ弾にリカルドが当たり病院に運び込んでは生き返ってきたことことから三人の絆はより深くなる
ところが高校でパオロはジェンマって言う女の子と恋仲になり、4人の男女は友情とロマンスを深めていくものの
ジェンマの母親の死によってパオロとジェンマとの仲が裂かれ
ミラノの叔母に引き取られるその日に2人は慌ただしく体を重ねるが果てるとこまで行かずに終わってしまう
 
ジェンマはミラノにてなんと日本でいうところの不良となっての男と売春の裏稼業人生を送ることになるのは必然でして
だってあの美貌ですからねぇ
パオロは教師への道に、リカルドは俳優兼劇作家の道に、そしてジュリオは国選弁護人へとそれぞれ社会に出て行く
 
そんなある日偶然ローマに遊びに来て来ていたジェンマをパオロがバイト先で見かけたことから
焼け木杭に火がついたっていうか、私のアモーレはパオロなんだわってミラノの裏社会からこっそりとローマに帰ってパオロと同棲生活を始めるジェンマだったが
うだつの上がらないっていうか公立高校の職につけないパオロとの貧乏暮らしがたたったのか刺激がほしかったのか
ジェンマはパオロからジュリオに乗り換えてしまう
 
男として一応パオロとのケジメをつけるジュリオでしたが、パオロの落ち込みは激しくて
一方お互い売れない女優と結婚したリカルドですが子には恵まれるものの仕事と金には恵まれず、ぎゃくに女房から三行半を下されて愛する息子とは別れ別れに
そしてうまく行ってるはずのジュリオでしたが出世階段を駆け上るためになんと代議士の娘との政略結婚のためにジェンマを捨てて・・・
 
1982年から2020年までの男女4人の挫折と栄光の人生模様と人と人との結びつきをベルリンの壁の崩壊や911テロ事件を背景に描いて行く40年間のお話ですが
結局は違う道を歩いて行く中でそれぞれが離合集散を繰り返して結局また最後にはパオロとジェンマが硬い愛情なのか絆だったのか
それぞれがまた40年前同様に新たな絆を深めていくって言う
ある意味大河小説みたいなお話が綴られて行くんですが主人公たちは市井の人たちですからねぇ
そこには小市民的な親子や男女のわだかまりや愛憎が生じて行くことで
見てるこっち側ではそれぞれのキャラクターに自分を重ねて行けると言う映画でしたねぇ
 
まぁおきまりなハッピーエンドなエンディングって言うとこは・・・・ですが
見てて気持ちがいい作品ではありました。
しかしイタリア映画ですからねぇ16歳のジェンマ役の女優さんも、大人になったジェンマ役の女優さんもほんまお二人ともおきれいなお方でしたなぁ
 
2020年製作、イタリア映画
ガブリエレ・ムッチーノ共同脚本・監督作品
出演:ピエルフランチェスコ・ファビーノ、ミカエラ・ラマツォッティ、キム・ロッシ・スチュアート、クラウディオ・サンタマリア
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