MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

ひみつのなっちゃん。

2023-06-20 20:08:03 | 邦画
えっ?思ってたのと違いすぎてびっくり
完全に映画としてのセオリーを壊してるっていうか
一体何が言いたかったんだかまるっきり伝わってこない作品だった
 
映画の情報全く入れないから、レンタル店の店頭のジャケットの滝藤賢一さんの艶やかさでレンタルしてきただけで
書き出し一行目の感想を持ち
映画としてのエンディングを迎えて二行目を思い
そして結論が三行目
 
ジャケットのいわゆるオネェの連中のパイセンに当たるカンニング竹山が仕事場で急死したことから
彼女?の現状が母親にバレないようにって悪戦苦闘する後輩滝藤賢一、渡部秀、前野朋哉の3人のオネェたちが悪戦苦闘してなっちゃんの故郷で行われる葬儀に参加しようって言うロードムービー的な要素を含み混んでる一応コメディ要素の強い作品なんだけど
そのコメディ部分が一つも笑えないっていうか空転しっぱなし
 
さらにオネェとして生きてる彼らにもそりゃ生きてるんだから
問題や悩みの一つや二つあるだろうし喧嘩もするだろう
でもそれも夫婦と同じで生きていくための明日への活性剤であるだけでたわいのないものであるっていうのは一応伝わって来るんだけど
あそこまでなっちゃんがひみつにしていたことだし郡上八幡っていう田舎の風土だし
ってオネェであることを隠そうっていうか隠し遠そうってするのは
10年前のお話に過ぎず
今ではテレビつければオネェが幅をきかせてる時代だし
世の中LGBTQのマイノリティーが幅をきかせてるというか市民権を獲得してる今日
 
あの菅原大吉・生稲晃子夫婦の家で渡部秀と前野朋哉のは2人のドラァグクイーンダンスを見せるのではなく
なっちゃんの葬式で滝藤賢一、渡部秀、前野朋哉の3人のドラァグクイーンダンスでなっちゃんを火葬場に送り出してやるのが映画としてのセオリーであり
この映画のケレンとなるクライマックスになるんだって思っていたのはどうやら私だけだったようで
なんなんだ滝藤賢一さんのあの湿ったセリフで映画を締めてしまったのは・・・
 
もう一回言わせてもらう、田中和次朗さんてどんな作品作られたか知りませんが一応本も書けるようですが根本的にお客様をしんみりさせるのがいい作品だって間違った思考の持ち主なんでしょうかねぇ
あくまで映画は娯楽。そこは嘘で固めていいんですよ所詮映画は作り物なんだから
変にリアリティに拘っちゃあかんでしょう
プログラムピクチャーに慣れ親しんだ私にとっては
ちっとも楽しい映画ではなかったなぁ
製作委員会システムで映画製作してる歪みが出たような作品だったなぁ
三角マークが泣いている!!
 
2022年製作、日本映画、「ひみつのなっちゃん。」製作委員会作品、東映ビデオ配給
田中和次朗脚本・監督作品
出演:滝藤賢一、渡部秀前野朋哉、カンニング竹山、豊本明長、本多力、岩永洋昭、永田薫、市ノ瀬アオ、アンジェリカ、生稲晃子、菅原大吉、本田博太郎、松原智恵子
コメント
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ザリガニの鳴くところ

2023-06-20 05:05:28 | 洋画
これは今月一番見たいって思わされてた作品ということでBlu-rayを購入しておいたのですが
レンタルにかまけており
月中のレンタル作品の枯れ時に見ようって言うことでようやっと見ました。
 
原作本も日本でも翻訳されており翻訳本部門で本屋大賞を受賞してる作品ですし
ってもう最近我慢強くないのと活字読むのが苦痛で本当に本屋さんには冷やかしに行く程度
行っても買わないし立ち読みもせずにただただ世間の情勢に触れるのみの自分
ってことで女性原作のベストセラーに女優兼プロデューサーのリザー・ウィザースプーンが惚れ込み版権取得してルーシー・アリバーに脚色を依頼し、監督にはオリヴィア・ニューマンという完全に女性スタッフで作りあげた作品だったのね
 
っていうか、個人的にこれほどヒロインに感情移入して最後まで見た作品は珍しい
やくざというか任侠ドラマ以外のほとんどの作品には主人公に感情移入せずに傍観者的に映画を見るスタンスの私が気づけばカイヤでしょうかキャサリンでしょうかどっちでもっていうかもう六歳のDV親父に捨てられた時点から
その孤独な生存力っていうか生命力の凄さに見事にハマって完全に感情移入していたような・・・
だからでしょうかオチの見事さと孤独な少女からのキャサリンの半生に見事に同化させられて見ていたなぁ
したがってオチでも、なんの感興もわかずに当然だろうって受け入れていたしねぇ
 
随所にオチへの伏線貼っていましたよね彼氏と沼地歩くときもしっかりと足跡消して歩いていたし
赤い帽子を被ってのは男同士の喧嘩とか
カマキリの絵をわざわざ見せていたりとか・・・
 
時は1969年アメリカ南部ノースカロライナ州の湿地帯に住む5人家族は父親のDVでまずは耐えきれずに母親が逃げ、姉2人もその後10代の兄も逃げ出して居なくなり、父親と6歳になるカイヤとでしばらく暮らす事になるが、やがてその父親も居なくなる。小さな娘はたった1人で自然の中で覚えた知恵と知識で何とか生き抜いていく
秘かに彼女を助けてくれていたのは町の食料品店を営む黒人夫婦と同年代の少年との交流だけ
やがて成長していく中でこの少年との恋に目覚めるものの・・・
 
まぁいまのハリウッドはマイノリティへのジェンダーがうるさいから黒人夫婦って言ういうことなのかはわかりませんが
この時代南部で黒人が差別されずに店を切り盛りはできないんじゃないのかなぁって見てましたけど
まぁ主人公のマイノリティとの繋がりってっていう面もあったのかもしれませんねぇ。だって主人公自体“湿地帯の女”と言う差別的な目で世間に見られていたんですからねぇ

オープニングで金持ち青年の変死体が見つかり、その”湿地帯の女”に容疑がかかり裁判となる。
その裁判を通して”湿地帯の女“のたった1人で成長してきた過程が明かされていく中で事件の解明も行なわれるって言うシノプシスが実に見事ですし
判決に至るまでほんとうに観客の誰しもをヒロインに感情移入させていくプロットがうますぎて・・・
原作ありきなんでしょうけども湿地帯の自然の景色の映像と
敢えて殺人シーンを完全排除してる所にこっちも載せられてしまうと言う完璧な映画マジック作品でしたねぇ
 
2022年製作、アメリカ映画
ディーリア・オーウェンズ原作、オリビア・ニューマン監督作品
出演:デイジー・エドガー・ジョーンズ、テイラー・ジョン・スミス、ハリス・ディキンソン、マイケル・ハイアット、スターリング・メイサー・Jr、デヴィッド・ストラザーン、ギャレット・ディラハント
コメント (2)
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