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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

拘束 狼たちの狂宴

2023-06-18 20:08:39 | アジア映画
映画の情報ほとんど入れませんから、この作品韓国映画だと思ってレンタルしてきたんですよ
一応私の利用するGEOさんはアジア映画と韓国映画の棚は分けてあるものの
新作評判作品に関しては韓国映画ではなく表から見えるアジア映画の中に韓国評判作も入れ込んで売っているからねぇ
 
そしてキャッチコピーは“満足度MAXのエロティック・サスペンス!!”ですからねぇ
韓国映画っぽいじゃないですか
ただただ情報はジャケットとキャッチコピーだけですから期待してレンタルしてくるじゃないですか
って事で円盤をプレイヤーにかけたらなんと“英皇電影”の金文字ロゴが出てきたじゃありませんか
そうなんですね実は香港映画だったってことでして
これで観る前の期待値エロが消えてしまうと言うワクワク感皆無で見初めて行ったら
 
案の定エロの期待は中途半端な感性での映像でエロ感は完全に雲散霧消してしまうんですが
これが見始めるとプロットのご都合主義での展開が裏切りまた裏切りの連続でプロット的に面白いんですよ
意外な拾い物をしたなぁっていう作品でした。
 
一年前の交通事故で視力を失ったバオ
実は後からだんだんわかってくるんですがこの事故は医者である夫ヤオフアに家に忘れた忘れ物を届け物をするため、夜車を走らせていたその途中で事故に遭い、失明してしまう
それから夫の優しい愛に包まれて失明した一年後のある日、
夫ヤオフアは二日間の出張に出かける。夫がいない事を知ってから知らずかジェンと名乗る男が勝手に家に入り込み“自分の妻のヤンはヤオフアと浮気していてガンで死んだ”と告げ、バオに暴力をふるう。ヤオフアとヤンは大学時代からの同級生で、今は医者と患者の関係。高額な薬代は払えないというヤンに、リスクはあるが新薬の被験者になれると提案をし、二人は病院で関係を持ったのだった。
 
しかし、バオはそのことを知っていた。浮気や新薬の件をエサに、一年前ヤオフアに結婚を続ける条件を提示していたのだった
そう、一年前アフリカから癌の新薬を組織絡みで輸入しヤオフアは自分の病院で認可のおりないクスリで一儲けしていたのだったが、それを知ったバオから責められて
苦肉の策としてバオを排除しようと企んでの一年前の交通事故だったんですね
あの事故は、クスリ関連を責められてバオを消すための行為だったのが裏目に出ただけで逆に盲目のバオとのおしどりぶりを喧伝することに・・・
 
時制が一年前と現在をそれぞれの人物の語りの中で披露されていくと言う展開の中でそれぞれの登場人物の強かさが浮き彫りになってきて
なんと一番の被害者であると見ていた盲目のバオでさえじつにしたたかな生き様をみせ付けてくる羽目に
 
目が見えなくなる寸前にクスリの件もあったりする中で浮気映像がバオに送られてきて
なんとバオは旦那のヤオフアに対して浮気映像をネタに脅しをかけるのであった
そう以下の3点突きつけていたんですね
1.今の家をバオ名義に書き換えを要求
2.医者としてクスリの分も含めて収入の80%を渡すように要求
3.一生自分をそばからはなすなと・・・
 
いやもう誰が善人で誰が悪人かわからない展開が次から次へと繰り広げられていくと言う
そんな意外な展開が実に面白い作品でしたねぇ
隣人の警察官の拳銃の使われ方含めてバオの目のオチもちゃんとできていて軽〜く意外性を堪能していく作品でした
 
2022年製作、香港映画(日本未公開作品)
パトリック・コン脚本・監督作品
出演:キャシー・ユエン、ロン・ン、プン・チャンリョン、ジャスティン・チャン、ジーナ・ホー
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ある男

2023-06-18 05:05:46 | 邦画
今年の日本アカデミー賞を総なめにした作品
個人的にはこう言った権威主義には踊らされるつもりもなく普遍的にゴミ映画たちをこよなく愛するヒトではあるんですが
安藤さくらさんと清野菜名さんが出演されてる映画っていうことでBlu-rayを購入しておきました
 
月中過ぎて月後半のレンタル新作リリースへの繋ぎとしてここいらで見ておかないと
永遠に未見の山に埋もれてしまうかもって思い急遽視聴
二時間強の作品でしてが原作がいいのか向井康介の脚色が良かったのか
あっという間の二時間でした。
 
宮崎の田舎町の文具店に出戻った安藤さくら演じる里枝の元に絵道具を買いに来る窪田正孝演じる男、そんな男に惹かれて再婚してしまい早4年、前夫の息子も新しい父親に懐き第一次反抗期も無事過ぎて中学生になったある日
林業に従事してるこの男は自分の伐採した樹木の下敷きになって事故死してしまう
一周忌に男から聞いていた伊香保温泉の旅館の主人をしてる兄を呼ぶと・・・
なんとその兄は遺影を見て自分の弟の谷口大佑ではないと言い出す
 
里枝は自分が結婚した男は誰なのかと前夫の離婚で世話になった横浜の弁護士城戸に男の正体の調査を依頼する
そうなんですねここから城戸を演じる妻夫木聡さんとバトンタッチされて・・・
なんと安藤さくらさんはヒロインではなかったんですね
って言うことで主演女優のいないイレギュラーな作品となってるんですね
 
まぁ弁護士城戸によって谷口との名乗っていた男の過去がだんだんと白日の元に晒されていく過程が実に上質なミステリーになっており
男の過去が暴かれていくたびに男が名前を変えて生きていかねばならない過去の因縁というか隠しておきたいことが見えてくる一方で
モノホンの谷口の方にも兄との確執みたいなものがあったようだ
とか現実から逃避したい何かがあったりしているんですが、映画はそちらの方には触れてはいませんが、兄を演じてる眞島秀和さんの演技からそこいらは十分に読み取れる
そんなモノホンの谷口の恋人を演じてるのが清野奈々さんと言うことで
こちらは今と言う時代を反映したSNSで本人を探し出すと言う
 
まぁこの人物入れ替えを生業としてるのが安藤さくらさんの義理のお父さんに当たる柄本明さん
見事な怪演ぶりでしたが親子競演といえども実際には同じ絵面には収まってはいなかったのね
妻夫木さん演じる弁護士城戸は在日三世って言う設定でしたが原作もそうなんでしょうかねぇ
この設定と奥方役の真木よう子さんが実は浮気してるっていう設定はいらなかったようにも思えるのだが
この映画のテーマっていうことで人は誰しも知られたくない裏があり、仮面をかぶって生きていく性を持って暮らしているんだって言うことへのダメ押しと
エンディングでの城戸が見知らぬバーの客との会話であたかも自分が谷口大佑であったかのようななりすましの作り話をするって言うことの補整でもあったんですねぇ
個人的にはあのバーの客が城戸の奥方の不倫相手でほしかったってもおもったのはわたしだけ?
 
2022年製作、日本映画、「ある男」製作委員会作品、松竹配給
平野啓一郎原作、向井康介脚本、石川慶監督作品
出演:妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名、眞島秀和、小籔千豊、仲野太賀、真木よう子、坂元愛登、山口美也子、きたろう、カトウシンスケ、河合優実、でんでん、柄本明
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