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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

蜘蛛の瞳

2023-06-24 20:08:56 | 邦画
月も下旬となりレンタル作品の枯渇が甚だしいために未見の山から漁り出してきたこの作品
実は先に書いた「蛇の道」との二部作でこっちの作品が二作目だったんですが
何せ極端に事前の情報入れない人ですから二作目の方を先に見てしまい
どこかフワッとした作品であんまり締まりが感じられなくて
 
オープニング哀川翔さん演じる新島が、なんと娘の仇と掻っ攫ってきた寺島進さんを拷問の末にたたっ殺してしまい
って寺島さんちゃんとしたクレジット位置に配されてるのに台詞なし、椅子に縛られて殴られ蹴られて撃たれて死ぬだけの役だったなぁ
これで娘の敵討ちが完了して
後は普通に暮していくだけ・・・の新島ですが、何か物足らない
 
今作での新島さんはリーマンで家族持ちで奥さんと亡き娘を偲んで暮しているという設定
奥さん役には中村久美さん、娘の死から6年後の世界観ですが
全仇を取った後には高揚感もなく、今ではなんと生きる目的も見失った新島さんに1人の男が近づいてくる
 
ダンカン演じる高校の同級生だった岩松が声をかけてきて
自分は貿易会社をやってるから転職してこないかって誘われる
そう哀川翔さんが闇で拳銃購入した時に顔写真を撮られてて、それが闇社日本出回っていたのを見ての勧誘だったんですねぇ
ダンカンさんの会社は表向きは貿易会社ですがその実態は組織傘下の殺し屋集団で
カレのここまでの実態を知って誘ってきたわけ
 
転職してきて早速殺しのお仕事が舞い込んできて確実に機械的にこなしていく哀川さんですが
ヤクザのボスである大杉漣さんの望洋感とこの組織の頂点である考古学に没頭してる菅田俊さんとかみんな死んでいくんですねぇ
そしてついにダンカンさんと雌雄を決することに
っていうお決まりの展開なんですが
新島はもう娘の敵討ちっていう人生の目標を達成しちゃってるから
今生きてるのはどーでもいい人生なわけですからいつ死んでもいいわけなんですよね
でもなぜか死神が彼には憑りついてくれんという
ある意味シニカルな展開の作品となっている作品だったんですね
 
大杉漣さんが思想チェック気味な質問を浴びせてきたり
ボスは考古学にしか興味がなかったりとシノプシスに遊びこころを入れていたり
死んだ娘のお化けをだしてきたりとホラーテイストを加味してたりと
なかなか掴みどころのない作品でした
そこいらを評して先にフワッとしたって書いておいたんですがねぇ
 
1997年製作、日本映画、大映作品
黒沢清共同脚本・監督作品
出演:哀川翔、ダンカン、大杉漣、菅田俊、寺島進、中村久美、梶原聡、阿部サダヲ、佐倉萌
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蛇の道

2023-06-24 05:05:26 | 邦画
去年に購入していた作品
大映映画で1997年に黒沢清がこれと「蜘蛛の瞳」と二本撮りで撮った二部作のVシネマなんだけども、一応劇場で公開されてるから邦画のカテゴリーに入る作品
哀川翔だけが二作品で主演の新島という男を務めているだけで他の役者さんんは全く共通してないんですが
ということで「蜘蛛の瞳」はこの作品の主人公新島の後日譚になっている
 
っていうのは相変わらず映画の情報を見る前に入れない人だから、実はジャケットの裏面の梗概も読まないから「蜘蛛の瞳」を先に見てしまって、なんか色々調べて初めて二部作だって知って、慌ててテレコではあるもののこの作品を見たって言うわけ。
だからそこんとこじつに詳しいわけよ情報入れない割にはね
 
って事で先に行っちゃうとこっちの作品の方が個人的には面白かったって言うわけね
相変わらず黒沢作品ですから多くは語られず
映像等セリフって言う画面で与えられるすべてからこちらが読み取らねばならないわけですが
アクション活劇としても、ミステリアスな内容にしてもある意味とっつきやすい作品だったような気がする。テレコで見てなくてもこっちがおもしろい作品であることに代わりはないはず
 
オープニング哀川翔と香川照之が下元史郎さんの自宅に宅配業者に化けて拐いに行き
見事成功してある廃工場に監禁してしまう
そこで初めてこの史郎さんが香川さんの娘(っても少女)を誘拐し、いわゆるロリータ凌辱ビデオを撮影し
園骸を捨てたことから香川二部作加担して見せるのが塾講師の哀川翔さん
実に要領良く何を考えてるのまいわからんくらい度胸は座ってるし手際が良すぎるのが不思議なくらい
まぁ元がVシネですから彼らが銃器の扱いに長けてるとかどっから手に入れたのかなんてツッコミは野暮
 
次に下元史郎さんの責任転嫁から柳憂怜さんのヤクザの親分がゴルフ場ですから誘拐される
ジャケットの絵面がその時の切り取り映像
この姐さんが結構な女傑でして彼らを追跡してくるって
まぁ旦那さんが目前で拉致されたわけだし当然ですやね
でも柳さんと下元さんが揃っても香川さんの娘殺人への埒が開かない
さらに哀川翔が2人に加担するような行動をして見せてさらに3人目まで拉致ってくる始末
 
まぁ実は哀川さんの娘さんもさらわれていてこのロリコンスナッフビデオの被害者で
実は香川さんの復習に見せといてその実香川さんは被害者じゃなくて実は加害者側だったって言うオチというか同時に
哀川翔の復讐劇が開始されそしてスナッフフィルム工場で全員が・・・
 
二重三重の仕掛けで作られてるものの実に単純な復讐劇だったっていうお話でしたが
唯一私が理解出来んかったとこは塾の数学ができた少女は一体どうなったんだろう
 
1997年製作、日本映画、大映製作
黒沢清監督作品
出演:哀川翔、香川照之、柳憂怜、下元史朗、翁華栄、新島直巳、宮下辰雄
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