MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

マイ・ブロークン・マリコ

2023-06-06 20:08:43 | 邦画
この作品は日本映画を積極的に見ていこうっていう企画で視聴予定していた作品ではあるのですが
何せ主演が永野芽郁さんだったってこともあって、Blu-rayを購入してしまったってことから
企画趣旨に反してぜってぇ見る日本映画の範疇に入っちゃったってことに・・・
 
しかし尺も86分と短いし、主人公っていうのかヒロインはある程度ヤンキーっぽさをセイガク卒業しても残してて
ブラックなお勤め先でもそれなりの感性というか波長の合った勤め方をしてるお姉ちゃん
それが中坊時代からの親友でたった二人で友情を育んできた親友の飛び降り自殺を機に
なんとそんな死んだマリコとの回想を随所に挟みつつ
いかにしてこれまで生きてこられたかを認識したヒロイン
 
そう回想の中で中坊時代から実父にDVとレイプを受けてきたマリコが回想で語られてきて
見てるこっちにマリコの直の痛みと、それを知りつつもいかにイキがって中坊からモクフカしてるヒロインであっても
救済することが出来ずに今日まできてしまった
そんな自責の念が彼女の転落死によって覚醒されたヒロイン
こんな父親には遺骨は預けておけるかと、なんと包丁片手に遺骨争奪してしまうという暴挙に出る
一応後妻さんの役で吉田羊さんがたった一日の拘束出演されていたんですね
父親役の尾美としのりさんは最近こんな身勝手な父親役が多いかなぁ
 
後半は遺骨強奪に成功したヒロインが散骨に青森の海岸に行くって言う
ある意味ロードムービーでもあるんですが、いく先々で不幸に見舞われる中でそれよりも悲惨ンな過去回想が挟まってきて
ヒロインの行動原理がある意味友情とその正義感には基づいた行動規範であるって言うような作品
原作はなんとコミックだそうで
 
ただ遺骨はあんな片手で持てる重さじゃないですよ
って多分に遺骨はある意味軽いんでしょうが、なんと骨壺が肉厚の焼き物ですかこれが結構重い
そこの重さが映画ではちょっと表現できてなかったけど、さっきから書いてるように内容的にはかなり重たいんですが
見終わって一抹の爽やかな風を感じる作品となってましたねぇ
 
タナダ監督の演出力で新しい永野芽郁が開眼したって言うような作品でしたねぇ
 
2022年製作、日本映画、「マイ・ブロークン・マリコ」製作委員会作品
タナダ・ユキ共同脚本・監督作品
出演:永野芽郁、奈緒、窪田正孝、尾美としのり、吉田羊
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潜水艦クルスクの生存者たち

2023-06-06 10:08:06 | 洋画
自分自身は完全なる閉所恐怖症というか不安症でして、ある意味飛行機とか完全に乗れない、まして身近なとこでは暗い映画館には入れないというのに
何故か潜水艦が海中でどうたらこうたらって言う映画は見られるんですよねぇ
ある意味そこに人間ドラマがありサスペンスがあるからだって言っておきましょうか
 
この作品は2000年にロシアで実際に起きた未曾有の原子力潜水艦クルスク号の沈没事故を完全映画化したもので、そこには先に書いた人間ドラマが沈没した艦内だけではなく
外にいる家族にも、そして沈没したクルスクはロシアの北方艦隊所属の潜水艦であるために軍事機密もあったりすることから
他国の救援を断ると言うロシアの国家事情と人の命とのせめぎ合いと言ったものまで含まれて
すごく見応えのにある作品でした。木下工務店がこの作品を配給してるっていうのがわかる気がする
 
いや最初になぜにロシアの潜水艦のお話なのにダイアローグが英語なの?
ってロシア軍人の奥さんがそれにレア・セドウじゃん
ってことで最後まで見てればわかるんですが、国家機密保持の観点はある程度理解できるものの、国家威信の護持って言うもう一つの見解から、なんと先に書いておきますが
 
沈没したクルスクは原潜ですから絶対に機密扱いなのはわかりますが
北海での軍事演習のために魚雷やミサイル満載で出航しており、機材も兵器も多少古くなってるってのもロシアならではでして
軍事大国って言ってもその兵器は古いまま保持されてのに軍事大国だって言うのは今次ロシアがウクライナに武力侵攻しての戦車の古さで露呈していたのでも分かりますよね
ウクライナはそれに対してNATO諸国から最新兵器支援をうけて戦ってるわけで小国が核兵器抜きで有れば、あれだけ健闘できるのは兵器の古さだったって改めてわかった気がする
 
そんなロシアはさらに救助艇とかも外国に売ったりコレまた博物館行きな古さだったりで全く救援できないでいる中
イギリスが海中爆発の波動をキャッチして潜水艦の沈没と見極めて人道的支援をもうしでるものの
国家機密と国家威信の観点から申し出を断ってくる
 
さらにロシア国内ではいわゆる兵士の家族たちが安否を気遣って情報の開示を求めるものの
軍の上層部は全く取り合わない
 
そうこう地上ではすったもんだしてるうちに生き残った20数名のクルスクの乗組員たちも命を落としてしまう
そうだよね、こんな内容の映画をロシアで作れるはずがないじゃないってことでダイアローグが英語なのがしっかりとわかりました
 
自国の機密保持と国家威信のためならば兵士の命は二の次って言う国の恐ろしさを描いてる作品でもあるのですが
主人公の子供のラストの意思表示には溜飲が下がる
 
2018年製作、フランス・ベルギー・ルクセンブルク・ルーマニア・カナダ・アメリカ合作映画
トマス・ヴィンターベア監督作品
出演:マティアス・スーナールツ、レア・セドゥ、マックス・フォン・シドー、コリン・ファース、ミカエル・ニクヴィスト、アウグスト・ディール、スティーヴン・ウォディントン、マティアス・シュヴァイクホファー、ズラッコ・ブリッチ、ジョエル・バズマン、ジョン・ホリングワース、グスタフ・ハマーステン、ペーター・シモニスチェク、ラーシュ・ブリグマン
 
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