柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

あしなが育英会

2009年06月17日 | 悲しみのケア
「あしなが育英会」は親を亡くした子供たちを援助する会ですが
今、資金不足で子ども達の奨学金に困っています。

寄付をすると、会の広報が送られてきますが
親を亡くした子供たちが負った心の痛みが
どんなに大きい物なのかを知る記事が沢山でています。

小さな子どもを残してなくなった方のお葬式では
まず、伴侶の心痛に目が行きます
「これから、子どもを抱えて大変だ。気の毒だ」
しかし、将来のある子ども達への思いは、それほどでもないような気がします。

よく親戚の人が帰るときに
子ども、特に中学生以上の男の子に
「お母さんを頼んだぞ!」と言っている場面を見かけます。

「ハイ」と健気に答えていますが
この子も、親と同じようにとても大きな傷を抱えているのです。

でも子どもって小さくても心遣いがすごい!
空気を読むのです。
「ここで泣いたらいけない。僕よりお母さんの方が大変だ」と
考える子はとても多くいます。

親が死んだのは自分のせいだ!と思い込む子も多いです。
「僕が悪い子だったから」「私が約束守らなかったから」と誰にも言わずに
自分を責め続けている子が多いのです。

あしなが育英会では子ども達のグリーフケアの為のキャンプがあるのですが
グループに分かれて「喪失体験」を語り合うそうです。
かたくなに心を閉ざして、悲嘆を自分の胸に抱えている子も、自分と同じ体験を皆がしていると知ることだけで、とても大きな慰めや救いになるようです。

以前、葬儀社にいた頃、世の中に何か役立てる事はできないか?と考えた時に
そうだ、葬儀社だからこそ親を亡くした子供たちに役立ちたいと思いました。
会館の見学会の日に、社員が持ち寄った品物でフリーマーケットを開き売上金を
「あしなが育英会」に寄付しました。
そこから頂いた広報誌から、この現状を知りました。
葬儀社の皆さんも、「あしなが育英会」の情報を是非、知ってください。
親を亡くした子ども達の痛みがわかります。