柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

老人の老い

2010年10月18日 | 私の半径100メートル
なんだか妙な題ですが
老人の老いの速さに、愕然としています。
たった数週間で、父の様態が変わってきました。
8月に入院し、40日間後の退院。
その前には2時間近く散歩をする人でした。
退院後は、もと通りとはいかないまでも
外出が困難になるとは、思えませんでした。

退院して一か月が過ぎようとしていますが
ほとんど寝たきりで、トイレに行く事は有りません。
食事の為に起きてテーブルにはつきますが
終わるとすぐにベッドへ戻ります。

母にオムツ交換は無理なため
ヘルパーさんが手厚く配備され日に5回
看護士さんが1回
医師の診察が週に2回入っています。
お陰で母はオムツ交換や食事の支度をせずに済んでいます。

しかしここに盲点がありました。
日に何度となく、ヘルパーさん迎え入れる事にも
母は疲れを感じています。

また夜中に起きだし、騒ぎを起こす事もあるので
母に安らぐ時間は有りません。
もともと「わがままじいさん」なので
思うようにならないと、母にきつい口調を向けます

子供3人は別居しているのでそれぞれが都合をつけて
泊まりに行ったり、様子を見に行きますが
母は子供に感謝している、と言いながら
何日か泊まった後、1人になるのが辛いのが本音です。

と言って今の住みなれた場所を離れて、誰かと同居の決心はつかないのです。

昨日、ケアマネージャー、医師、子供、母で相談の結果デイケアの利用を考えましたが
昨日から更に父の奇行が加速されています。

デイケアなどでは、追いつかないのでは?と
内心、思っています。

今思えば徐々に痴呆の傾向は有ったのでしょうが
体力の衰えが激しくなると同時に
痴呆の進みが早くなっている様です。

ご遺族となる前に
多くの方々が、この難問を抱えて、その後に見送っているのですね。
家族を亡くす悲しみの前に
老いていく親の世話に体も心も疲れはてる・・・そんな悲嘆の存在がある事を実感しています。

いい経験を親からもらっています。
私たちもやがて行く道ですね。

今は母が父を専門家の手にゆだねる決断を待っています。