柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

家族へ遺すメッセージ 私がエンディングノートを作った理由

2020年07月29日 | エンディングノート
エンドオブライフ・ケア協会で行っている
援助者養成基礎講座を受講しました。

看取りの現場で死を前に絶望や孤独を感じている人が
 生きていて良かった
 自分の人生に誇りをもって最期が迎えられる
ように援助をする勉強会です。

この受講の中のワークで
もう治療の術がない患者さんの終末期に
どんな援助をしていったらいいのか?
というディスカッションを体験しました。

受講者は多種職(医師、看護師、介護関係、その他)の参加者なので
それぞれの立場から
自分ならこんな援助ができるという提案がされました。

私は遺族の人たちを沢山見てきた経験から
この患者さんには家族のために
メッセージを残してほしいと提案しました。

大切な人を亡くすと
多くの遺族はその人の想いを探します。
「幸せだったの?」
「私のことをどう思っていたの?」
「伝えたいことはなかったの?」

家族がその想いを知ることができると
これからの人生を生きていくのに
喪失感だけでなく、大きな力をもらえます。
その人との絆をもらえます。

また、死を直前にした時
「私を忘れないで」
願っている人が多いのも事実です。


大切な人へメッセージを書く本人にとっては
自分の人生を振り返り
その人との関りや感謝を感じ取る時間が持てます。

エンディングノートに
家族へのメッセージの項目があるのは
このためです。
何も財産の伝言ばかりが大切な訳ではありません。

ただし、私は家族一人ひとりに充てたメッセージなら
その人だけが読めるようにして欲しいと思います。

各人宛のメッセージを
エンディングノートに直接書き込むと
家族のだれもがそれを目にします。

文章の受け取り方は人によって違い
時には誤解をさせてしまう場合もあります。

私はその危険がないように
アクティブノート(エンディングノート)を作りました。

メッセージの項目は
死後に見る黄色いノートにあります。
その人だけが読めるように
アドバイスが添えられています。
生きているうちに見られるのは問題です。
何故なら人は心変わりがあり
書き直すこともあるからです。