柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

医療の世界「患者が主人公」に。

2021年06月03日 | 健康情報
近年、とても感じることがあります。
医療界の変化です。

「お医者様は威厳があり、患者は気軽には話せない」
そんな印象があったころに
「患者様」という病院が出始めました。

当時、実際の対応でそれほど患者を大切にしてもらった覚えはありません。
院内の張り紙に「患者様」と書かれていただけです。

遺族会では医師や看護師の態度や言葉に傷ついた話がよく交わされていました。
他病院の医師から治療法の意見を聞く「セカンドオピニオン」の制度がありながら
快く応じてくれない医師も多く、制度ばかりが世に出ても患者側は非常に言い出しにくいことでした。

今は診察室の前に
「セカンドオピニオンを積極的にすすめています」という張り紙を見ます。

大病院ほど、医師の対応は優しくなっています。
カーテン越しに聞こえる会話は
患者側の立場に立った話しぶりが伺えます。
(でもカーテン越しに会話が聞こえる状況では
患者本位とは言えませんけどね)

また患者の気落ちを尊重する姿勢が見られます。
病気に知識のない患者へ
治療法や手術の説明も詳細にされ、後で確認できるように文章の用意もされています。
そして、終末期を迎えた時のための医療やケアの希望まで話しあいがされるようになりました。

病院は最後まで病気と闘う場所、ではなくなっています。
患者の希望により医療をし尽くすことも
安らかに死を迎える体制をとってくれることも
してくれます。

その為にアドバンス・ケア・プランニング
(もしもの時に自分の希望を家族や医師、看護師などと話しあい共有すること、家族会議ともいいます)
の担当部署がある病院も存在します。

まだ、すべての医師がそう考えているとは限りませんが
今、医療は患者が主人公になってきました。




がんの10年生存率59.4%

2021年06月03日 | 健康情報
がんの生存目安は5年と言われていました。
少し前の新聞記事ですが
国立がんセンターで2008年に
がんと診断されたされた患者さんの
10年後の生存率が59.4%だったと発表されました。

前立腺がん、乳がん、子宮内膜がんは10年たっても80%以上の高い生存率です。
肝内胆管がん、小細胞肺がん、膵臓がんの生存率はやはり低いようです。

私の知り合いも膵臓がんで亡くなりました。
発見された時にはステージ4だったので
本人の希望で何も治療せずに半年間、日常生活を送り旅立ちました。

がんの部位によっては根治が難しいこともあるようですが
人の寿命とはかなり難解な問題で
どうしてなのか生きる人と、そうでない人がいるようです。
治療の良し悪しというより
もっと大きな自然の力が働いているような気がします。

しかし医学の進歩が著しいのも確かです。
この調査は2008年になされた治療法の結果ですが
その後に開発された治療法の結果はまだ出ていません。
きっとさらに生存率は伸びているでしょう。

がんは2人に1人は発生する病と言われています。
早期発見がいい結果につながるのは間違いがないようですね。