実家に一人で住んでいた母親を自分の近くに呼び寄せようとした友人の話です。
母親はまだしっかりはしているものの、将来を考えると一人での生活は不安です。
稀に見る気象の変化や、地震の多さ、高齢者を狙った詐欺や強盗。
私も母を実家から呼び寄せたきっかけは、東北の震災でしたので友人の心配はよくわかります。
同居はお互いに気遣いが多いと判断して、近くの高齢者施設を選んだそうです。
そこで引っ越しの準備を始めて「びっくりさせられたことが幾つも出てきた」と聞きました。
友人は、それまで母親の資産を聞かずにいました。
父親が亡くなった時の相続で大まかな金額は知っていたそうですが、再確認するのも気が引けて先延ばししていたそうです。
通帳を見て想像以上に大きな出金があり、母親に問いただしても「何に使ったか覚えていない」というばかり。
銀行に行って調べてもらったら、母親が自分で買い物をして支払ったものでした。
「知り合いが紹介してくれたので塗装を頼んだの」と依然に聞いたことがあるそうですが、そのついでにシロアリ駆除も進められて依頼をし、友人に誘われて宝石店の販売会に行き、そこから年に数回買い物もしていました。
母親曰く「皆、優しくていい人なのよ」
自分自身でも娘に詳細を明かさなかったのは、多分後ろめたさがあったのでしょうね。
どう考えても言葉巧みに高齢者向けの営業をしたに違いない金額と回数だったそうです。
まだ元気、一人で不自由なく暮らしていると思っていた友人は、母親の老いを一挙に見せられ自分の気遣いが足りなかったと悟ったそうです。
同居していても認知症か、高齢による判断能力の衰えなのか見分けは付きにくいものです。
損失ばかりではなく、反対に母親がするはずのない「投資信託」と
掛けたことがないと明言していた「生命保険」が幾つか見つかりました。
そのことも覚えていなくて、何を聞いても「覚えていない」「わからない」の連続。
親のお金のことは聞き出しにくいのですが、認知症と判断されれば預貯金は凍結されてご自身のために使えなくなります。
そのことを説明しながらエンディングノートの資産表を一緒に作ろうと相談してみてはいかがでしょうか。
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