車椅子での初外出は、選挙の投票場でした。
入り口で私を見つけた係の方が、すぐに近づいてきて車椅子の介助をしてくれました。
受付から出口までずっと車椅子を押してくれたのですが、正直なところ居心地が悪かったの一言です。
私は半年以上車椅子で過ごしているので、操作には自信があります。
作業しやすい距離感や、移動のスピード、物の避け方など、自分のやり方が一番安心できます。
投票用紙も自分で受け取れますし、投票箱にも自分で入れられますが、私のためにすべての代行をしよとされてました。
私へのサポートはご親切な気持ちからの行動だったに違いありません。
「お世話になりました。有難うございました」とお礼を伝えた帰り道で昔の体験を思い出しました。
葬儀の現場では車椅子対応がよくあります。
ご家族の方から「車椅子の息子が来ますが、何でも自分でできますので介助は必要ありません」と教えてくださったことがあります。
式場に現れた息子さんは、健常者と何ら変わりない行動をされました。
見た目で判断するのではなく、その方が何を望んでいるのかを察して行動を超すことを気づかせてくださいました。
その成果が得られる時がありました。
葬儀が終了し帰り際に「あなた方は素晴らしい対応をしてくれました。車椅子の娘が自主的に動くのを見守ってくださり、ここぞという時に手助けをし続けてくれました」とお褒めを頂けたのです。
障害のある方や困っていそうな方に声をかける勇気はとても大事なことです。
その時に「どんなサポートが必要なのか」を確認してくださるか、または見守りながらその都度声をかけてくださると
きっと嬉しいはずです。