華道家 余田紫甫(志穂) 

いけばな嵯峨御流・華道家 余田紫甫の海辺の街での楽しいくらしと花を愛する日々

絵國香織ワールド

2006年11月17日 | BOOK
彼女とは絶対友達になれない!!
『スイートリトルライズ』の最初の1ページで感じた主人公に対する気持ちは
江國さんのどの作品にも共通する。
友達に慣れないと言うか、共感も理解も出来ないまったくの別の生き物だ
実生活では回りにいて欲しくないとさえ感じる。
そして作品の中で主人公も単純明快でとてもわかり易い私みたいな人物が出てくると
その人物に対して拒否反応や理解不可能だったり違和感もったりしてるから笑える。
(今回の作品の中では単純明快キャラはズバリしほって名だった(笑))
でも、、気がついたら作品にのめりこんで、江國ワールドに引き込まれている。
私が過ご事のない時間や生活がそこにあって
読んでる間中、妙になつかしいく、心地よく、落ち着いた気持ちになる。
彼女が描いたら、、不倫も浮気も同性愛もアルコール中毒もヘビースモーカーも
透明感があって、ぜんぜん生々しくないから不思議。
大抵の小説では主人公に感情移入したり、共感しながら楽しむのだけど
江國作品は主人公がまったく別の人種だから、
想像を超えた行動もすっと受け入れられてしまう。

それと江國作品はいつも強烈に東京を感じるのです。
私にとって東京=非現実かな。

ちょっと肌寒くなった秋の午後に読むのが一番心地よくって似合う。
(コーヒーじゃなく紅茶)
江國作品は本屋で見つけたら買わずにいられない。
それが江國中毒。

一年の締めは第九で♪ ちょっと早い、、な。

2006年11月17日 | MUSIC
教室の事務所社長HASEGAWAさんからクラシックの演奏会の招待状を頂きました。
HASEGAWAさんは私の知人の中でも最もダンディーって言葉が当てはまる
ヨットとテニスを愛する正真正銘のジェントルマンなんです!
Officeに流れるBGMもいつも趣味がいい。クラシックからジャズ、ボサノバ、ポピュラー音楽♪
(ちなみに普段のお稽古中のBGMはクラシックを楽しんでます。)

クラシックの演奏会なんて、私にはめったにない機会だ。うれしい!!
久しぶりの親孝行、クラシック好きの母を誘うことにしました。

フォンタナ・フィルハーモニー交響楽団

演奏団体として初の株式会社と言う形で活動・運営してして楽団
それが話題になり経済新聞一面に取り上げられたそうです。
社長(であり昨日の指揮者)自ら年間250公演と25億の収益を目標にと公言されていました。
その楽団の発足お披露目の演奏会でした。
もっと身近にクラシックの普及活動をされるそうで、今後の活動もとても興味深いです。

さて、演奏会の内容は

チャイコフスキー交響曲 第五番ホ短調 Op.64
シベリウス 交響詩フィンランディア Op.26.No.7

そして

ベートーベン 交響曲第9番 第4楽章 Op.125

あまりにも有名な第九ですが生オーケストラで聞くのは初めて!
普段CDで聞き馴染んでるクラシックはダイジェスト版にしか過ぎないこと再確認。
無心になってオーケストラの醍醐味を堪能しました。
指揮者の方はあんなに汗びっしょりになるんですね。
それに合唱がすばらしい、ソロで歌うソプラノもメゾソプラノもテノールもバリトンも凄過ぎる。
演奏・合唱しているみなさんが自ら楽しんで、音楽を心から愛してるのが伝わりました。

鳴り止まない拍手の中
プログラムになかったアンコールがあり

エルガーの行進曲 威風堂々 作品39 第1番 ニ長調 
母は大好きらしく、思わず歓喜をあげてた。
私も好き、徳した気分

うちの母は子供の頃から一人で家にいるとラジオはクラシックに合わせて(決して昭和歌謡じゃなかったそうです)
何時間でも本を読んでる時が至福だったらしい。

子供の頃、姉弟が多くてそんなに贅沢はさせてもらえなかったが
存分の音楽(特にクラシック)と図書館に匹敵する書物を与えてくれた母にほんとに感謝です。
お陰で音楽好き本好きの今に至ります。

今回の演奏会、母と聞けてよかった。

今年はほんといいモノ・ホンモノに触れる機会が多かったな~~しみじみ。