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東シナ海まで「核心的利益」か

2010-08-04 11:09:44 | 支那(中国)
東シナ海まで「核心的利益」か


http://sankei.jp.msn.com/world/china/100804/chn1008040814002-n1.htm



 沖縄本島から尖閣諸島までは、小型機でもほんの1時間あまりの飛行で到達する。大阪から瀬戸内をひとまたぎして福岡ぐらいの距離にある。

 日本固有の領土、魚釣島の先はもう、中国船がうごめく怪しげな海域に至る。沖縄周辺諸島は170以上の島から成り、3分の2は無人島である。島伝いに西へ進むほど、海の蒼(あお)さが際立ってくるようだ。

 中国潜水艦が公然と行き来する海域は、さらに沖縄本島に近い。本島と宮古島との中間地点に当たり、大阪から岡山ぐらいの距離しかない。

 中国海軍艦船は、日本の防衛省が明らかにしているだけで、2008年10月からこれまでに計4回、通過するようになった。

 これまでの潜水艦は、潜ったままで日本の反応と実力を測り、対潜哨戒機P3Cに発見されないための抜け穴を探っていた。

 ところが、4回目の今年4月は、潜水艦を含む計10隻の艦隊が威風堂々、その身をさらしながら航行した。実は中国海軍の司令官が昨年4月に、「外洋訓練を常態化する」と豪語しており、防衛専門家は「新たな段階に入った可能性がある」と指摘する。

 周辺海域の海底地形の調査を終え、いよいよ沖縄、フィリピンをつなぐ「第1列島線」の外で、潜水艦群の実戦向け訓練を展開するようになった。この先で、米軍を「接近阻止」されると、台湾は裸同然になる。


 毛沢東時代からの中国らしいやり口である。その意図を隠して、ひそかに既成事実を積み重ね、ふと気がつけば、巨大プレゼンスを誇示している。抗議に対しては、「大国にふさわしい軍事力」を豪語する。

 ウクライナからマカオのダミー会社が購入した旧ソ連の空母ワリャーグの時がそうだ。当初は豪華カジノ船だ、と言い逃れしているうちに、やがて海軍基地の大連に係留されて空母の訓練用に供された。

 もっとも、日本の防衛当局は、すべての中国艦船の通過を公表しているわけではない。

 海上自衛隊の対潜哨戒機P3Cで追跡しておきながら、知らないそぶりを決め込むことがある。中国にこちらの反応と能力を知らせないためだ。従って、通過の実数はもっと多い。

 那覇基地のP3Cが飛び交えば、おおむね「中国潜水艦、現る」のサインであろう。つい数日前も、P3Cの動きが活発だったとの確度の高い情報がある。

 中国は今や、南シナ海をチベットや台湾と同じような「核心的利益」と呼んでいる。南シナ海の大半が領海だと主張しているから、領有権を争う東南アジア諸国は黙り込む。米国の介入がなければ、怖くて「国際法の順守」という要求すらも持ち出せない。

 中国はまた、沖縄のすぐ北側までを、大陸棚の延長と見なして「中国の海」だとする暴論を吐く。東シナ海でも、いつ、「核心的利益」を唱えないとも限らない。武力の行使を排除しない拡張主義である。

 菅直人首相の諮問機関、「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」の報告書は沖縄・南西諸島重視への転換を促しているという。提案を受け入れ、素早い部隊配備が望まれる。

 外洋に膨張する中国の軍事力を、抑止力で押し返せるのは、日米連携の同盟をおいてほかにない。(東京特派員)


2010.8.4 08:13







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