中国艦隊の沖縄近海南下、偵察・挑発の可能性
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100413-OYT1T01341.htm
潜水艦2隻を含む計10隻の中国艦隊が今月10日、沖縄本島と宮古島の間の公海を南下したことについて、政府は中国海軍の動きの活発化と遠洋での活動拡大への意欲を改めて示す事例として注視している。
中国側は人民解放軍機関紙「解放軍報」で、今回の動きを艦隊による実戦訓練や遠洋展開訓練と位置づけている。自衛隊統合幕僚監部によると、フリゲート艦など5隻が7日から9日まで東シナ海で訓練を行い、8日には艦載ヘリが監視活動中の海自の護衛艦の約90メートルまで接近した。艦載ヘリの乗員がカメラを構えているような姿も確認されており、中国側が偵察、挑発行為を行った可能性がある。
赤星慶治海上幕僚長は13日の記者会見で「これだけ近い距離を飛んだことは、安全航行にもある程度影響をきたす」と述べた。防衛省によると、政府は12日、「安全航行上、危険な行為」として、外交ルートを通じて中国側に事実関係の確認を申し入れた。
公海上では潜水して航行するのが通例である潜水艦が、浮上した状態で沖縄本島と宮古島の間を通過したことも、政府を刺激した。中国は台湾海峡有事の際に米空母などの展開を阻む「接近拒否戦略」を進めており、政府内では「艦船の訓練海域を広げ、海軍の能力向上を誇示した」との見方が強い。海洋政策研究財団の小谷哲男研究員は「中国が目指す近海防衛戦略がかなり実行されてきたことを示している」と分析した。
ただ、公海での艦船航行や訓練は国際法上問題はなく、政府は引き続き中国側の動向を注視する構えだ。平野官房長官は13日の記者会見で、今回の中国艦隊の動向を公表したことが「日本政府がしっかり注視しているというメッセージにもなる」と強調した。
外務省幹部は「日中関係に与える影響は限定的」と見ており、岡田外相も13日の記者会見で「事実関係をよく確認した上でコメントしたい」と述べるにとどめた。
(2010年4月13日23時27分 読売新聞)
中国2潜水艦、南西諸島を浮上航行…今月10日
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100413-OYT1T00431.htm
北沢防衛相は13日午前の閣議後の記者会見で、中国の潜水艦2隻を含む計10隻の艦隊が今月10日、沖縄本島と宮古島の間の公海上を南下したことを明らかにした。
潜水艦は浮上した状態で航行したという。防衛相は「公海であることは間違いないが、今までなかった事態でもある。詳細な分析をして、わが国に対する意図があるのかないのかも含めて、よく調べて対応を検討したい」と述べた。
自衛隊統合幕僚監部によると、中国艦隊は今月7日頃、東シナ海で訓練実施後、海上自衛隊の護衛艦が監視する中、10日午後8時頃、沖縄本島の西南西約140キロ・メートルの公海上を航行した。艦隊の内訳は、キロ級潜水艦2隻、ミサイル駆逐艦2隻、フリゲート艦3隻など計10隻。13日午前現在、太平洋上を沖ノ鳥島方面に向けて南下しているという。
統幕監部によると、今回、中国艦隊の航行が確認された海域では、先月18日にもミサイル駆逐艦など6隻が航行するなど、中国海軍が活動を活発化させている。
(2010年4月13日10時35分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100413-OYT1T01341.htm
潜水艦2隻を含む計10隻の中国艦隊が今月10日、沖縄本島と宮古島の間の公海を南下したことについて、政府は中国海軍の動きの活発化と遠洋での活動拡大への意欲を改めて示す事例として注視している。
中国側は人民解放軍機関紙「解放軍報」で、今回の動きを艦隊による実戦訓練や遠洋展開訓練と位置づけている。自衛隊統合幕僚監部によると、フリゲート艦など5隻が7日から9日まで東シナ海で訓練を行い、8日には艦載ヘリが監視活動中の海自の護衛艦の約90メートルまで接近した。艦載ヘリの乗員がカメラを構えているような姿も確認されており、中国側が偵察、挑発行為を行った可能性がある。
赤星慶治海上幕僚長は13日の記者会見で「これだけ近い距離を飛んだことは、安全航行にもある程度影響をきたす」と述べた。防衛省によると、政府は12日、「安全航行上、危険な行為」として、外交ルートを通じて中国側に事実関係の確認を申し入れた。
公海上では潜水して航行するのが通例である潜水艦が、浮上した状態で沖縄本島と宮古島の間を通過したことも、政府を刺激した。中国は台湾海峡有事の際に米空母などの展開を阻む「接近拒否戦略」を進めており、政府内では「艦船の訓練海域を広げ、海軍の能力向上を誇示した」との見方が強い。海洋政策研究財団の小谷哲男研究員は「中国が目指す近海防衛戦略がかなり実行されてきたことを示している」と分析した。
ただ、公海での艦船航行や訓練は国際法上問題はなく、政府は引き続き中国側の動向を注視する構えだ。平野官房長官は13日の記者会見で、今回の中国艦隊の動向を公表したことが「日本政府がしっかり注視しているというメッセージにもなる」と強調した。
外務省幹部は「日中関係に与える影響は限定的」と見ており、岡田外相も13日の記者会見で「事実関係をよく確認した上でコメントしたい」と述べるにとどめた。
(2010年4月13日23時27分 読売新聞)
中国2潜水艦、南西諸島を浮上航行…今月10日
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100413-OYT1T00431.htm
北沢防衛相は13日午前の閣議後の記者会見で、中国の潜水艦2隻を含む計10隻の艦隊が今月10日、沖縄本島と宮古島の間の公海上を南下したことを明らかにした。
潜水艦は浮上した状態で航行したという。防衛相は「公海であることは間違いないが、今までなかった事態でもある。詳細な分析をして、わが国に対する意図があるのかないのかも含めて、よく調べて対応を検討したい」と述べた。
自衛隊統合幕僚監部によると、中国艦隊は今月7日頃、東シナ海で訓練実施後、海上自衛隊の護衛艦が監視する中、10日午後8時頃、沖縄本島の西南西約140キロ・メートルの公海上を航行した。艦隊の内訳は、キロ級潜水艦2隻、ミサイル駆逐艦2隻、フリゲート艦3隻など計10隻。13日午前現在、太平洋上を沖ノ鳥島方面に向けて南下しているという。
統幕監部によると、今回、中国艦隊の航行が確認された海域では、先月18日にもミサイル駆逐艦など6隻が航行するなど、中国海軍が活動を活発化させている。
(2010年4月13日10時35分 読売新聞)