二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

不妊症と鍼灸治療 ~当院の治療の流れと・妊娠報告~ つづき

2014年04月22日 | 不妊症

引き続き、天使に出逢うために当院に通院されていた患者様で、めでたくご妊娠された皆様のご報告をさせていただきます。

 当院では、一般不妊治療から生殖補助医療での治療を専門クリニックで受療されている不妊症の皆様がほとんどです。また、そこまで行っていないけれども、結婚後、なかなか天使との出逢いに恵まれない御夫婦など、多くのケースの皆様が御来院されています。

 また、確かに鍼灸治療は不妊症に対して効果があるという報告も学術大会等で発表があり、また、当院でも効果を感じることは多いです。当院の鍼灸治療については前回のブログで御紹介させていただきましたので説明いたしませんが、現在の状況を少しでも改善するべく全身の調整を行います。

 鍼灸治療は魔法の治療ではありませんので、定期的に通院していただき鍼治療を行う必要があります。治療回数や治療期間は人によって違う・・・としか言えません。でも、細胞やタンパク質の新陳代謝などを考慮し、当院の師匠である黒野先生が所長を務める東洋医学研究所の研究の観点から、まずは3周期(3ヶ月)の定期的な治療を行う事で、よりよい細胞の新陳代謝を行い、それが体細胞のみならず生殖細胞になんらかの影響があるのではと考え、治療をさせていただいております。

 不妊症の患者さまに限らず、通院されている患さまが「よくなった」「うまくいった」「お蔭さまで」と言っていただけることこそ、鍼灸師としての喜びであり、この仕事の存在意義であり、私がこの世にいる価値を見出していただいていると思っております。

 特に新たな命の誕生をサポートできた時、診療中にその報告をお聞きしたときなどは、その場で「ヨッシャー」と大声で叫びたいくらい嬉しく、感動してしまいます。
 平成25年4月から平成26年3月まで19名の方から嬉しいご報告をお聞きすることができました。その皆様のご報告の概要をお伝えしたいと思います

 Aさん 39歳 主婦  ~2013年4月ご来院~ 

タイミングを7カ月、人工授精を4回行い、不妊専門クリニックへ転院され2回の体外受精。自律神経系のアンバランスを示す症状も多くみられた。自分の身体にとってよいことはやっておきたい(悔いを残したくない)ということでホームページを検索されて来院。当院での治療間隔を狭め治療回数を週2回以上として1カ月後の移植予定を目指し、子宝の環境を整える。その移植が成功し、無事妊娠された。

 Uさん 31歳 主婦  ~2012年11月ご来院~ 

顕微受精を3回(ご主人さまにも原因があるため)、多嚢胞性卵巣(PCO)気味で、排卵からの黄体化が上手くいっていなない。採卵結果もあまり良くない。卵子の質や生理周期(ホルモンバランス)の改善を目的にご来院。ほぼ週2回の鍼治療を行い、2014年1月末の顕微受精による凍結卵の移植で妊娠。この方におススメしたのは「運動」。「治療の行き帰りの歩行してると、きっといいこと起きますよ!」と。

 Oさん 35歳 自営業  ~2012年5月ご来院~ 

タイミング、人工授精それぞれ4回、不妊専門クリニックに転院し人工授精5回、体外受精1回を行うがよい結果が得られず。週2回から1回の鍼灸治療を継続。その間に専門クリニックを転院。当院へ通院され1年後、内膜のポリープを摘出。その後、移植を行ったところご妊娠。ご主人さまと自営業をされているので忙しく、ストレス多かったよう。

 Hさん 29歳 会社員  ~2013年3月ご来院~ 

タイミングを8ヶ月、人工授精を1回行いなかなか良い結果が得られなかった。人工授精の翌月、生理不順が長引き、人工授精を見送ることにした。その時に体調万全にするためにも何か方法はないかと検索し当院HPと出逢いご来院。妊娠しやすい身体づくりのため鍼灸治療を週1・2回のペースで行う。約1カ月半後、自然妊娠。妊娠後もいろいろありましたが、元気な女の子を無事出産。

 Nさん 30歳 アルバイト  ~2013年4月ご来院~ 

不妊専門クリニックでタイミング、人工授精を7回行うも良い結果が出なかった。多嚢胞性卵胞(PCO)。次回、初めて体外受精を行うので、できることは何でもやっておきたいということでHPをみてご来院。これまでも鍼灸治療を受けていたが、より不妊症に詳しい鍼灸院を探していた。4回の治療後、初めての体外受精でご妊娠。鍼灸治療の効果があったかどうかは分からないが、患者の心身の支えにはなったのではないかと思う。

 Kさん 39歳 主婦  ~2012年11月ご来院~ 

人工授精を6回行うも、いい結果が得られず、不妊専門クリニックに転院。体外受精を2回行うが結果が得られず、9月は採卵もうまくいかず、本月、生理が来たら採卵から始める予定。その後、体外受精を行う予定であるが妊娠しやすい体質をつくっておきたい。また、生理不順、腰痛、肩こり、足の冷え等の身体症状も強いので、併せて改善していきたいということで、お友達より紹介されご来院。2013年2月の体外受精-胚移植にてご妊娠。

 Mさん 32歳 会社員  ~2013年5月ご来院~ 

ご結婚1年後より、妊娠を望み基礎体温を測り臨むが、いい結果が得られなかった。結婚前の数年は生理不順のためピルを服用し月経の調整を行っていた。当院というより、不妊症に対して鍼灸治療が効果のある場合があることを、鍼灸マッサージ師会の体験イベントで知ることとなりご来院。週1回の治療でタイミングにて3ヶ月後にご妊娠。無事出産されたという報告も受ける。

 Kさん 39歳 主婦  ~2012年11月ご来院~ 

二つ上に書かれているkさんと同一人物。心拍も聞かれ数周経過した後、心音が停止。妊娠を維持することができなかった。術後、なかなか出血が治まらないため鍼灸治療も控えていた。出血もほとんどなくなり鍼灸治療を開始(週1回ほど)。クリニックを受診すると「生理は来てないけど排卵するよ」と言われる。流産後たまにそのような事が起こるということ。で、タイミングをとったところ、2013年6月に再びご妊娠。今回は順調に育んでおられるご報告を受けました。

 Aさん 34歳 主婦  ~2012年3月ご来院~ 

タイミングがうまくいかず、体外受精へステップアップ。2回はいい結果が得られなかった。当院へ来院前の移植にて着床したが、3ヶ月で流産。当院では、週2回の鍼灸治療を約1年続けて体外受精を数回行うも結果が得られなかった。その後、患者様周辺が慌ただしくなり、また、いろんなことが大きな転機があり、一時、不妊治療期間をあける。2013年になり不妊治療を開始。鍼灸治療も開始。「いろんなことが起こった分、きっといいことも起きますよ」などと治療中にお話もしていた。2013年7月に体外受精-胚移植にてご妊娠。

 I さん 33歳 会社員  ~2013年5月ご来院~ 

3年前にご結婚後、なかなか子供が授からず、数か月前から卵胞チェックを行い、タイミングをはかるがいい結果が得られない。当院で自然妊娠されたご友人のご紹介でご来院。月3回ほどの鍼灸治療で体調が整い、7月にご妊娠。

 Kさん 39歳 団体職員  ~2011年10月ご来院~ 

ご結婚後、産婦人科医にて子宮内膜症の治療を開始。継続的にピルを服用しながら治療を行う。チョコレート嚢腫もあり。子宮内膜症の治療の合間にタイミング療法も行うがいい結果が得られなかった。それ以上の不妊に関する治療はご夫婦の話し合いでステップアップしないということであった。当院でも、子宮内膜症の改善と不妊症も視野に入れて治療方針を立てた。2013年6月に半年間ピルにて生理を止めた後の生理の状態を3ヶ月みて、再び生理痛等、内膜症症状が強ければ再び生理を止めるということであった。その初めの月で自然妊娠。患者様の職場に行く機会があり、その時に「妊娠してました~」の報告を受ける。当院通院歴も長かっただけに感動もひとしお。当院においては、ほぼ週1回の治療を定期的に行っていた。

 Nさん 32歳 自営業  ~2011年3月ご来院~ 

第1子は当院にも通院され凍結胚移植しご妊娠。無事ご出産。専門クリニックにて凍結胚を1個保存してあったので、その移植のため2013年8月より当院へ再びご来院。週1~2回の治療を行い、9月の移植にてご妊娠。「私は鍼治療の信者だわ(^o^) 」と嬉しい言葉をいただく。

 Sさん 35歳 会社員  ~2013年5月ご来院~ 

6年前より不妊治療を開始。途中、中断したりしたが、タイミングを数年、人工授精を8回ほど行ったがいい結果が得られなかった。不妊専門クリニックへ転院。7月か8月に体外受精を行う予定。手足の冷えがあり、身体の代謝が悪いため体質を改善したいということで当院に来て効果があった友達から聞いて来院。週1回の治療を3周期継続し、8月に凍結胚移植にてご妊娠。

 Tさん 38歳 会社員  ~2013年5月ご来院~ 

2010年頃より不妊治療開始。タイミングを行うがいい結果が得られず、2011年専門クリニックを転院。体外受精を6回行い何度か受精するも科学流産。2か月前心拍確認手前でいい結果が得られなかった。頭痛、ストレス時の胃の痛み、心因性難聴などの症状もあり、それらの気になる症状も治療しながら妊娠を維持しやすい体質に改善できたらということでご来院。ご来院から約3ヶ月、当院へおいでになり2回目の移植にてご妊娠。ついこの間、無事、御出産の報告を受ける。ちなみに逆子の治療も行った。

 Kさん 34歳 専門職  ~2013年8月ご来院~ 

タイミングを3回、人工授精を6回行うもいい結果が得られず、2013年に専門クリニックへ転院。体外受精2回行うがいい結果が得られなかった。途中、ひどい生理痛、肩こり、頭痛、疲れやすい、足が冷える等の症状改善のため漢方薬局で相談。その漢方薬局より、肩こり、頭痛等の症状がひどく、御本人も鍼灸治療を希望されご紹介で来院。職場より車で約40分、御自宅からは1時間ほどかかる道程を週2回ペースで通院。3ヶ月後、2回目の凍結胚移植でご妊娠。

 Kさん 40歳 専門職  ~2012年11月ご来院~ 

2011年より一般産婦人科にてタイミング6回行うがいい結果が得られなかった。2012年3月に専門クリニックへ転院。卵管狭窄もあるので、体外受精-胚移植を行う。2回行い、1回は科学流産。当院ご来院時は、病院の都合もあり採卵、移植はできず人工授精を試みる月であった。治療は週1~2回ペースで行った。何度か移植するがいい結果得られなかったが、2013年7月終わりの移植にてご妊娠。バタバタとされており、11月にその時の移植で妊娠されていたとご連絡があった。

 Mさん 40歳 パート  ~2013年1月ご来院~ 

2回、自然妊娠するも流産。その他、子宮筋腫の手術4回、卵巣のう腫の手術を1回、甲状腺乳頭癌、原発性アルドステロン症、大腸腺腫等の手術を15年間に経験し、2011年より一般産婦人科にてタイミング、人工授精を各6回行うがいい結果が得られず、2012年5月より専門クリニックに転院。4回移植を行うがいい結果は得られず。現在も、子宮筋腫、子宮腺筋症があり、体質改善が急務と考えご来院。不妊症の治療もさることながら、筋腫や腫瘍ができやすい体質を改善することを目的に週1回のペースで治療を行う。4月に子宮腺筋症を手術。その後も、血流改善、新陳代謝の促進するため治療を継続。10月の移植にて妊娠反応陽性をいただく。その後、2014年6月、メールにて帝王切開で元気な女の子を無事授かったと報告を受けた。

 I さん 33歳 会社員  ~2013年5月ご来院~ 

上記、7月にご妊娠した I さんだったが、維持できず流産。再び2ヵ月後の移植をを目指して、週1回の通院を開始。11月終わりの移植にてご妊娠。その後は順調であるご報告を受ける。

 F さん 30歳 会社員  ~2012年9月ご来院~ 

2010年より一般産婦人科にて、タイミングを行うがいい結果が得られなかった。2011年12月より専門クリニックへ転院。8月に3回目の体外受精-胚移植を行うがいい結果が得られず。手足の冷えや肩こり等、自分の体質を改善することと、血流を改善し質の良い卵子をつくるために週2回の治療を行った。1ヵ月半治療を行ってご来院されなくなったが、その月の移植にて妊娠された。2014年正月の年賀状にて、妊娠を飛び越し無事、出産されたというご報告を受けた。

 

以上、2013年に妊娠された皆様のご報告でした。

たいへん長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました

2014年は現在まで4名の皆様から嬉しいご報告を受けております。今後も進歩し続ける生殖医療の最前線も学びながら、まだ天使を授かることができないご夫婦の力となるべく診療技術を向上させていきたいと日々精進いたしております。

不妊症や逆子や悪阻など、周産期の身体症状でお悩み、お困りの方で鍼灸治療にご興味のある方や、御夫婦は一度、ご相談くださいませ。

  二葉鍼灸療院 田中良和

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