星稜高校サッカー部が第93回全国高校サッカー選手権で全国制覇を果たしました
一昨年はベスト4で3位、昨年は富山第一に決勝戦で敗れ準優勝。そして今年は2年連続で決勝に進み、見事、素晴らしい試合を展開し石川県に初の優勝旗をもって帰ってきました。
素晴らしい
星稜高校卒業生として誇りに思うと同時に、最高に嬉しかった、興奮しました
サッカー部の皆さん、スタッフはじめ関係者の皆さん、おめでと~ございます
また監督の河崎先生の一日も早い回復を祈っています
野球部も刺激を受けたことでしょう・・・という状況の中、2014年夏の甲子園大会の最後のトレーナー活動記を書いています
8月18日(試合当日)
2回戦の勝利後、バスの中で昼食をとり宿舎へ帰りました。そこから順番に選手をサポート。選手がゆっくりと寛いでいるとき、リラックスしている時が私たちトレーナーの仕事です
今回は、本当に大きな怪我の選手もなく、身体の状態は良好であったので、私の腕の見せ所というよりは、より選手の力を引き出すにはどうしたらいいのかということを考えながら施術しておりました
動きが悪くならにようにも注意しないといけません。
19日(3回戦前日)
本日は、前回、雨で少ししか練習できなかった鳴尾浜のグランドでの練習でした。
いい練習ができたと思います。
体も万全、気持ちも非常にリラックスして、いい調子だと私は感じましたね
20日(3回戦当日)
第1試合なので、午前4時前に起床 阪神甲子園球場への出発は午前5時という、なかなかのスケジュールでした
第1試合目というのは、すごく空気も清々しく朝日が球場の中に入り
何か特別な気分も味わえます。お客さんいっぱいのザワザワした球場もいいですが、1試合目の試合前のような少し静けさのある球場もまたいいもんだな~と思ったのでした
試合前のシートノック
試合開始
第96回全国高校野球選手権大会 ~3回戦~ 天気:
試合開始:8時01分
星稜 八戸光星学院 (試合時間:2時間13分 観衆:14000人)
一 ニ 三 四 五 六 七 八 九 十 合計
光星 0 0 0 0 0 0 0 1 0 4 5
星稜 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 (延長10回)
青森県代表の八戸光星学院は強豪校です。が、2回戦の戦いをみていると勝てるチャンスは多分にあるかなと私は予想していました。いずれにしてもエース岩下君の出来が勝敗の分かれ目かなということは誰も思っていたことではないかと思います。
岩下君の立ち上がりは、1・2回戦の時ほど抜群ではありませんが、まずまずの身体の動きと立ち上がりだったと思います。微妙なコントロールの調整という点で少し私も反省点があるかな~と感じていました。
星稜エース岩下君は、球数こそ多いものの、光星打線を7回まで四死球は4つ出していたものの2安打で完封していました。いいリズムで投げていました。
星稜打線も相手投手の中川君を打ちあぐねていました。彼は多彩な変化球と緩急をつけたストレートをコントロールよく投げ込んでくるので、外から観ていても打ちずらいだろうな~と感じさせる投手でした。
しかし、五回裏、死球とエラーで1・2塁としたところで、1番の谷川君が非常に難しい球を左中間へ運び、待望の先制点を奪取しました。これは大きな1点でした。岩下君がいいピッチングをしていただけに星稜にとっては追い風となる先制点でした。
星稜コンバットマーチ
が鳴り響いていました
8回まで試合は進み、クリーンナップにまわるこの回、ここをキッチリ抑えると星稜の勝利がおぼろげながら見えてくる
と、私は思っていましたし、試合の展開、岩下君の調子からしても、その答えしか導き出せなかったように思います。
8回、2番・3番を連続三振に打ち取り2アウト。ここまで2本のうちの1本のヒットを放ち、この試合もっとも振れているバッター4番の深江君を迎えました。ここは単打ならオッケー、きわどいところを責めて四球でもオッケーという場面ではあるかなと思っていました。この回は連続三振をとっているし、ボールもそんなに悪くない、岩下君の性格だったら、ここは勝負に行きたいところでしょう。
しかし、そこはチームスポーツです。また、調子がいいと言っても投球数も考えると、8回、9回というところは握力が少しずつなくなってくる時間帯です。それを考えると冷静に、そして、呼吸を整えて、じっくりと対峙する場面であったと思いました。このような場面は、きっとプロへ入っても出くわすことでしょう。
今後の彼の成長ポイントなのかもしれません
岩下君が投じた、甘く高めから入り少し抜けたような縦のスライダー・・・打った瞬間に「あっ」とわかるレフトスタンド中段に入る同点ホームランでした
その直後の8回裏、星稜は1アウト満塁という絶好の同点、逆転のチャンスでしたが、ここで4番に快音が聞けず、併殺打に打ち取られ、両チームに対象的な空気が流れたことは確かでしょう。終盤、守りでも、攻撃でも、星稜らしさが発揮できずに流れをつかむことができませんでした
9回が終了し延長戦へ突入
あの石川県大会の決勝戦を思いだし、「きっと逆転してくれる」と信じて10回表を迎えました。
岩下君は集中力が持続できず、ボールの微調整うまくいかず、四球とヒットで2アウト満塁というピンチを迎え、バッテリーミスで勝ち越し点を献上。その後も四球とタイムリーヒットで合計4点を奪われました・・・ベンチの中の雰囲気こそ分かりませんが、まだまだ逆転ができる・・・あの逆転あるのだから・・・
しかし、相手投手の中川君は先制点こそ星稜に取られましたが、その後は、落ち着いてタイミングをずらし打たして取る省エネピッチングでゲームをつくっていました。星稜は7安打こそ放ちましたが散発に終わりました。
星稜エース岩下君は160球を投げ、被安打6、四死球9でした。中川君は127球、被安打7で四死球2という内容でした。四死球は安打と同じですから、やっぱりここはトレーナーとしては責任を感じるところでもあり、今後の課題を与えてくれたところでもありました。
残念ながら10回裏もうまく打ち取られゲームセット 3回目の校歌は聴く事ができまんでした
しかし、選手たちはよく頑張りました
平成10年、松坂大輔を擁する横浜高校が決勝戦で京都成章高校をノーヒットノーランでおさえ優勝した年、3回戦で星稜は横浜高校と対戦し、5-0で負けました。
それ以来のベスト16進出です。そして次へのステップに繋がる何かを発見できたゲーム、2014年の夏の甲子園大会ではなかったかと思います。
選手の皆さん、お疲れ様でした ありがとうございました
後輩たちが、今年3年生が甲子園に蒔いた種を、きっと3年連続で甲子園へ収穫しに帰ってくるでしょう
甲子園のバックスクリーン裏にある、スサノオウ神社へ来年もまたここへ来れるようにお参りして金沢へと帰りました
今夏のトレーナー活動では、ちょっとだけ活動の御褒美をいただきました
来年は再び甲子園へ来る事ができるように、自分としても、まだまだであるトレーナーとしての技量と知識のレベルアップを図り、より選手に、チームに貢献できるように精進したいと思います
本物を目指して