5月中旬~6月にかけて山を歩くと、コナラの木の枝先にリンゴの実のような形をしたものが
できている不思議な光景を目にすることがあります。
もちろんコナラの果実ではありませんが、このリンゴのようなものは、その名もナラメリンゴフシ
(楢芽林檎五倍子)と言って、実はナラメリンゴタマバチという、極小さな蜂の虫嬰(虫こぶ)です。
秋に交尾を終えたナラメリンゴタマバチの雌は木の根元に虫嬰を作り産卵を行います。
この時に根元にできる虫嬰のことをナラネタマフシ(楢根玉五倍子)と言います。
その後、この根元の虫嬰で育った雌の幼虫は冬に羽化し、枝先の冬芽に産卵を行うことによって、
このリンゴのような形のナラメリンゴフシ(楢芽林檎五倍子)が形成されるわけです。
外国でも同じような例があるようで、英語ではオークアップル(oak apple)と呼んでいるようです。